日本 プロライフ ムーブメント

良心の問題

 私は神経科の医者をずっとしています。何年か前に、避妊薬を飲み始めてから重症の偏頭痛の発作が周期的に起きるようになったある女性から相談を受けましたが、そのような発作は決してまれなことではありませでした。避妊薬を飲むことをやめなければ症状が良くなる見込みはほとんどないと彼女に説明すると、彼女は「でも私は、その薬を避妊のために飲んでいたのではありません。」と説明しました。彼女は、薬の副作用はすべて罪悪感や、神が復讐しているからとか、自分たちには関係のない他の理由から起こるものだと思っていたのかもしれません。重要な点は、彼女が問違っていたということ、つまり、我々の行為によって生じる個人的な結果は、我々の意志によってのみ決まるのだと彼女が信じていたことが間違いだったということです。そうではなくて、結果は、主として、行為そのものの性質に依るのです。

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老後の意味と価値

人は昔に比べて長寿となり、健康を享受できるようになった。また、高い教育レベルによって教養を深める事も可能になった。老後はもはや他人への依存や人生の質の低下と同義語ではない。しかし、これだけでは老後という言葉の持つマイナスイメージを払拭、あるいは現代人の多くが不可避で厄介な衰退と見なしている人生におけるこの時期を肯定的に受け止めるよう進言するのに十分ではない。 

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HIV⁄AIDS

HIV⁄AIDSは50年以上前にアフリカで最初に発見されました。当時は、悪液質が進行したもの、繰り返される伝染、致命的な結末という理由で「痩身病」と言われていました。この病気は、ちょっとした伝染病が発生した1981年にアメリカで最初に認められました。その時には、アメリカやハイチに住んでいる多数の男性同性愛者がカリニ肺炎にかかったことが確認され、その中には、皮膚の表面や内臓に多数の血管腫瘍瘤ができるカポジ肉腫を起こしている人も多くいました。この症候群は、麻薬常習者にも認められました。1983年にこのウイルスは分離され、レンチウイルス亜科に属するレトロウイルスであると確認されました。現在ではたくさんの異なった種類が確認されていて、このことによって、その病気のすべての症例を確実に発見することをかなり困難なものにしています。抗体検査が初めて開発されたのは1985年でした。

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世界ビリングズ排卵法「日本語WEBSITE」

近代科学に基づく自然な受胎調節法は、多くの理由から女性の生殖器官の健康にとって有益です。 自然な受胎調節法、ビリングズ排卵法によって得られる知識を、すべての女性が理解していなければなりません。 世界ビリングズ排卵法協会(WOOMB)の公文書は22ヶ国語以上の言語に翻訳されています。

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ナチュラルウェイ (本:ビリングズ・メソッドー)

(アンナ・カペラ:著ルイジ・トゥロラ:編ジアン・クラヴェロ:画) — この本は、ビリングズ・メソッドに、より多くの方々が親しんでいただき、簡単にしかも科学的かつ正確に理解していただくようにと生まれました。特に、さまざまな文化の人々に受け入れていただくために、かなり難しい内容を平易な言葉で表わすよう心掛けました。この仕事に協力してくださったすべての方々に心から御礼を申し上げます。

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「生命を大切にすること」について

  二十一世紀の始まりである大聖年、紀元二千年を迎えました。(西暦)紀元は、世界中でお祝いされるイエス様の誕生に由来しています。このイエス様の母マリア様について、昨年「愛誌」に「マリアさまはいつも私たちと共に−グァダルーべの聖母−」と題して掲載されました。その後、表題のテーマで原稿を依頼された私は、神様のお導きを感じました

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自然な出産・母乳保育・ビリングス・メソッドによる自然な家族計画の証

長女をむなかた助産院で出産し、自然なお産を経験しました。初めての子育てに戸惑う事もありましたが、1歳を過ぎるまで母乳で育った長女は、とても健やかで育てやすく、実家から離れて生活している私をいたわるようにすくすくと大きくなりました。子育ての中で、助産院での出産が自信につながっていると、いつも感じていましたので、2人目も是非、むなかた助産院でと思っていました。

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避妊に対する教会の道徳的教え

  イエスは、もし誰かが教会の教えさえも聞くことを拒否するなら、あなたが異教徒や収税役人を扱うごとくにその人を扱えと言われるとき、私たちに非常に厳しい警告を発せられているのです。言い換えれば、もし教会の教えを聞くことを拒否すれば、とても困ったことになるとイエスは私たちに言われたのです。ある特別な道徳的問題が一つあり、その問題に関しては、多くのカトリック教徒が教会の教えに即した考え方をしていない、又は行動をしていないことが調査によってわかっていますが、それは、実際かなり不幸なことなのです。

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結婚・生命と愛の共同体 ー ビクターガレオネ司教の司牧書簡

主において兄弟姉妹の皆さん、 1。 現在、いくつか州議会では、結婚というものを性別にかかわらない2人の成人の結合として、再定義しようとする法案が審議されています。そのような法律が制定されれば、伝統的な結婚と同性カップルの結合が等しいものになります。そのうえ、離婚件数は増加し続けて、オンラインで$50から$300の手数料を支払えば、今では正式な離婚さえ成立する状況にまでなっています。 こういった最近進行している事柄は、より深刻な無秩序の単なる症状に過ぎません。この無秩序の根本的原因が解決されるまで、失敗に終わる結婚は急増し続け、また社会のあらゆる面において性行動がさらに乱れ続けるだろうと憂慮しています。 この無秩序とは、避妊のことです。避妊はたいへん広く行われており、既婚カップルの90% が結婚生活のどこかで避妊を実践しています。どのキリスト教派の信者でも同じです。司教の最も重要な役割は教えることですので、私はこの分野におけるカトリック教会の見解と、より重要なこととして、その理由を皆様に再検討していただきたいと思います。 

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「教会は正直でなければならない」

イタリア日刊紙イル・フォリオは1日、先月27日の枢機卿会議でのヴァルター・カスパー枢機卿( 前キリスト教一致推進評議会議長)の開会スピーチの全文を掲載した。テーマは教会の夫婦・家庭牧会への新しい捉え方だ 。フランシスコ法王はスピーチを高く評価したという。同内容は今年10月の世界司教会議で協議される「夫婦と家庭」 に関する基本テキストと見なされている。 

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