日本 プロライフ ムーブメント

「良心の囚人」と呼ばれた人々

冷戦時代、旧ソ連・東欧共産圏では多くの政治囚人が刑務所に拘束されていた。欧米メディアは政治囚人を「良心の囚人」と呼んでいた。自身の政治信念、信仰ゆえに共産政権から拘束され、刑務所や牢獄に監禁されてきた人々だ。反体制派の政治指導者、キリスト教会の指導者など、その出自は多様だったが、共通していた点は自身の良心の声に従って語り、行動した人々だ。 「良心の囚人」という表現は、実際に犯罪を犯したわけではなく、主に冷戦時代に、政治的、宗教的、または哲学的な信念を理由に不当に拘束された人々を指す言葉として使われた。アムネスティ・インターナショナル(国際アムネスティ)が広めた概念でもあり、「良心の囚人」と認定された人々の釈放を求める活動を行ってきた。 

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表現者意識を持とう 

「表現者」という肩書 ある集会で、隣の人と名刺を交換した。肩書を見ると「表現者」と書かれている。 「珍しい肩書ですね。『表現者』とはどういう意味ですか」と聞くと「皆さん同じ質問をなさいます。これは自分の思いや感情を生き生きと表現し、相手の方に良いインパクトを与えるプロであるという意味です」とのこと。

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司教の手紙 ㉙ 家族の中の親子関係

教区の皆さま、お元気でしょうか。今回は家族の中の親子関係についてお話したいと思います。 一組の男女が結婚して夫婦になります。その夫婦に子どもが生まれるとその子どもに対して、夫婦は親になります。つまり、夫婦に親としての新しい使命と責任(法律上の権利と義務)が生じるわけです。そうすると、親は子どもに対して、自分は親である、というよりも、親になったという方が正確な表現であります。

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「食べられない病気」盂蘭盆会と餓鬼道

盂蘭盆会と餓鬼道 八月には月遅れのお盆があり、日本民族大移動の月だ。お盆(盂蘭盆会)は立秋過ぎ旧暦七月十五日を中心とした行事だった。しかし明治五年の改暦でグレゴリオ暦が採用された結果、七月十五日は満月ではなくなり、かつ梅雨の時期にずれてしまった。明治新政府のお膝元である東京近辺では改暦に従ってお盆も新暦で行われた。しかし他の地域では旧暦のまま、あるいは月遅れで行うようになった。照明が発達して盆踊りに月明かりの必要性も無くなって、現在では東京以外の大部分の地域で月遅れのお盆が行われている。

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ひまわりと「許しの限界」

韓国の尹錫悦大統領が15日、「非常戒厳」宣言を巡り内乱容疑で拘束された。現職大統領の拘束は韓国史上初めて。ソウルからの情報によると、拘束された大統領は聴取に対してこれまで口を閉じているという。正直にいうと、欧州に住んでいると、ソウルから報じられる「弾劾」という言葉が耳に異様に響くのだ。大統領を追求する野党とそれを支持する国民から飛び出す「弾劾」という、通常は使わない重々しい言葉だけが凍てついた路上を独り歩きしてる、といった感じだ。唐突で申し訳ないが、「韓国人は相手の落ち度を許すということはないのだろうか」と考えた。相手の間違いをこれでもか、これでもかと糾弾する、といったニュアンスが「弾劾」という言葉から感じるのだ。重い、とにかく重いのだ。

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始業日校長講話【希望の巡礼者】

 元旦に実家に戻りました。私が今住んでいる家から実家に至る道すがら,太平洋が開けて見えます。今年の正月は天気が良かったので,青い海がとてもきれいに輝いていました。 皆さん,あけましておめでとうございます。報道によればインフルエンザ等の感染症が大流行中とのこと,こうして,年末以来,このフロジャク講堂で皆さんにお目にかかれたことを大変嬉しく思います。  さて,東星学園はカトリックのミッションスクールなわけですが,カトリック教会は,25年ごとに特別な年を定めています。それを聖年といいます。かつては100年に1回,あるいは50年に1回,あるいはキリストの生涯年数と同じ33年に1回などという時代もありましたが,1475年以降は,25年ごとに聖年が実行されています。 

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【ほんのさわり】小原浩靖監督『原発をとめた裁判長』

-小原浩靖監督『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』(2022年9月公開)- https://saibancho-movie.com/ 【ポイント】 大飯原発の運転停止命令を下した元裁判長や、福島で太陽光発電農業を始めた農業者らによる脱原発に向けた活動を追ったドキュメンタリーです。

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キリスト教一致祈祷週間とその背景

キリスト教界では毎年、1月18日から25日までの一週間を「キリスト教一致祈祷週間」と定め、世界各地で実施している。同じキリストを唯一の救い主と信じながら分裂している教会の一致回復を求めるでテーマとプログラムが編纂されており、わが国では、日本キリスト教協議会とカトリック中央協議会との共同でこれが翻訳され、祈祷週間の「しおり」(写真)が毎年発行されて「祈祷週間」の意義とその背景を概観してみたい。

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神の解き明かしを信じ出来事を心に納め思い巡らす人

 (ルカ2:16-21) 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。フランシスコ教皇様は聖ペトロ大聖堂の「聖なる扉」を開き、聖なる年2025年「聖年」を宣言されました。 この一年間、教区の司教座聖堂や、教区司教が指定した教会・聖堂を訪問することで、免償(罪の償いの免除)を得ることができます。下五島地区では福江・打折・貝津・井持浦教会が巡礼指定教会です。福江教会の人は残る三つの教会を巡礼して、恵みにあずかりましょう。

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