日本 プロライフ ムーブメント

いのちを守るために~原発のない世界を求めて (その2)~

【5.神のことを思わず人間のことを思う】 ここでイエス様のみ言葉に耳を傾けたいと思います。「サタン、引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている。」(マルコ福音書8章33節)これはイエス様がペトロに向かって言われた叱責です。この叱責の意味することは、人間のことを思ってはいけないというのではなく、忘れてはならない順序があるということに気づくようにということではないでしょうか。神のことを思わず、人間のことを思う、経済優先はいのちを貴ぶか、原発事故から考えさせられることを思い巡らしたいと思います。忘れてはならない順序とは、いのちを大切にするということを第一に置くということです。この思想は、ほとんどの人の共通項でしょう。しかし、「神の存在を全く考えていないか、たとえ神を信じていても、人間は怒りやねたみ、独占欲や支配欲に突き動かされたり、金銭や物に心を奪われてそのとりこになったりする時、神を忘れ、理性を失い、他の人のいのちさえ奪ってしまうことがあります。神なしだと人間は、権力、体力、知能、所有物などの点で自分より劣っていると思う人に対して、そのいのちを自分より軽く見る傾向がある」(社会司教委員会「非暴力による平和への道」13頁より)と言われています。

Continue reading

循環経済のすすめ

20世紀文明の「負の遺産」ともいうべき環境問題が顕在化するなかで、人類は「持続可能な開発」(Sustainable Development)という概念を見つけました。  この「持続可能な開発」という概念は、1987年にまとめられた「環境と開発に関する世界委員会」の報告で「将来の世代の欲求を充たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」と定義されました。1992年、リオで開催された「地球サミット」は、この概念を「気候変動枠組条約」「生物多様性条約」「アジェンダ21」などの環境政策に具体化する機会になりました。

Continue reading