日本 プロライフ ムーブメント

【緊急声明】

新型コロナウイルス感染症予防接種に導入されるレプリコンワクチンへの懸念 〜 自分と周りの人々のために 要約 一般社団法人日本看護倫理学会は、次世代型 mRNA ワクチンとして、世界で唯一日本のみで認可され、2024 年 10 月 1 日から定期接種を開始するとされている自己増幅型 mRNAワクチン(レプリコンワクチン)の安全性および倫理性に関する懸念を表明します。

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「いのちだいじに」—いのちの行進  #3

3つの「祈りのうちわ」をあおぎながら、きょう「いのちの行進」 きょう、猛暑の中、「いのちの東京銀座大行進」がおこなわれます。みんなが元気で笑顔で歩きつづけられますように。うちわがあれば少しは暑さも凌げるでしょう。10回目のターンに向かう今年のマーチは3種のうちわを用意しました。デモ用プラカードの代わりですが、「祈りのうちわ」です。まず、はじめの祈りはお詫びから。赤ちゃんに「ごめんなさい」を言いましょう。最も小さい者の一人である赤ちゃんのために、いつもわたしたちは「しなかったこと」(マタイ25-45)だらけです。とくに胚の状態にある赤ちゃんのためには「しなかったこと」しかないでしょう。受精して「いのちの光」を放ちながら、棄てられる膨大な数の胚。ひたすら謝らなければなりません。損なわれた霊魂を少しでも救うために。

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「いのちだいじに」ーいのちの行進 #2

どの精子がどの卵子にどの角度から侵入するか−すべては神の御計画 今夜は七夕です。天の川で彦星と織姫が出会うという伝説です。ロマンティックなストーリーはもちろん、子どもたちと”出会いの神秘”について想いめぐらす夜になるといいですね。 彦星と織姫はきっと神に導かれる二人です。出会う場所も神が指定したでしょう。誰か人間のお膳立てによって(マッチング?)成立した二人の出会いだったとしたら、こんな毎年のお祝いにはならなかったでしょう。精子と卵子が結合する受精も、男女のロマンあふれる奇跡的な出会いです。見えない神の手が特定の精子と卵子を選び出し、精子が卵子に侵入する入射角度も強度も神が決められたと思えることは、信者のおめぐみです。昔も今も「いのちは授かりもの」と捉える日本人の感性もクリスチャンの信仰と変わるところはありません。 

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いのちの行進—3つの作戦

日本のマーチフォーライフは、2014年7月13日、小さないのちを守る会の辻岡建象先生のご協力のもと、33名の参加者とともに最初の一歩を踏み出しました。以来毎年7月に、東京の中心街である銀座周辺を歩くデモ行進を欠かすことなく続けてきました。 始まりは世界のマーチの模倣だったかもしれません。しかし年を追うごとに、日本オリジナルのマーチを求めたくなりました。10年目を迎えた2023年、素晴らしい日本語である「いのち」を大事にしたいと思い、名称を「いのちの行進」に改めることにしました。「いのちだいじに」にちなんだ3つの作戦をもって、世界が注目する「いのちの行進」になることを願います。

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「夢の再生医療」生存の渇愛

長寿願望 新年を迎えて、また一つ年をとった。今や日本は世界一の長寿国となり、平均寿命 は八十才を超えた。スウェーデンやイタリアその他の先進国もほぼ同じで、平均寿命 は八十位だ。しかし、地球上にはまだ平均寿命が四十以下の国もある。日本も昔は三 十位だった。日本人の平均寿命が五十才を超えたのは第二次世界大戦後で、主に感染 症などによる死亡が減少したことによる。平均寿命が延びても永遠に生きられる人は 無く、最終的な人の死亡率が百パーセントであることは、今でもお釈迦様の時代と変 わりはない。お釈迦様が説かれた生老病死苦の原因としての生存の渇愛によって、人 は生き延びようとして苦しむ。重要な臓器や組織の機能が喪失したとき、生き延びる ためには新たに臓器組織を手に入れる必要がある。臓器移植や人工臓器に限界が感じ られる中、この願いに答えるために、再生医療の研究が進んでいる。

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ゲノム編集の今 ― 何が問題か

はじめに 「ゲノム編集」という言葉は最近まであまり聞かなかったが、昨年11月に中国の研究者による「ゲノム編集で双子の女児誕生」の報道で一気に知名度が上がった。しかしこの技術は数年前から世界中で深く静かに研究が進行し、AIに続く次世代の産業革命になると期待されるまでに成長していた。因みにゲノム編集の道具の一つである「KRISPR/Cas9」についての世界の論文数は、昨年1年間だけで4000編を超えたと言われる。この技術が農畜産物や医療分野における産業の今後の発展につながる、と期待されているのである。日本でも基礎研究レベルでは様々な議論があったが、学術会議や日本医師会などでも「生命を操る」技術について「生命倫理」の立場から慎重な意見が多かった。しかし2018年6月15日「統合イノベーション戦略」が閣議決定され、一気に開発ムードが高まった。その前日の「総合科学技術・イノベーション会議」の席上で議長の安倍首相が「(この技術を)成長戦略のど真ん中に位置付け、関係大臣はこれまでの発想にとらわれない大胆な政策を、一丸となって迅速かつ確実に実行に移して下さい」と述べた、とされている(週刊エコノミスト2019年1月22日号)。その結果省庁の動きが活発化し、環境省と厚労省は「外来遺伝子を導入したものについては、従来の遺伝子組換え同様安全審査の対象とするが、目的の遺伝子を削除したノックアウト作物(後述)については規制対象外」とした。

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冷凍胚の問題

人工授精の最新技術は、導入された時から様々な倫理上の難題を呈してきたが、中でもひときわ切迫した問題はヒト胚の低温保存に関するものである。それがきわめて深刻かつ許容できない状況になってきたため、1996年5月24日、教皇はヒト胚の生産および冷凍を中止すべきであると断固として訴えた(1996年5月29日付L’Osservatore Romano 英語版、12ページ)。

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名古屋教区正義と平和委員会学習会報告

「生命倫理を考える」第4回 “生命倫理の関わるゲノム編集”  私たちは意識しないと単に、安さや便利さにだけに目が行きがちである。しかし、安全性の確認されていない遺伝子組換え作物やゲノム編集作物を摂取していると、自己の健康を害し生命を損ねるだけでなく、将来世代や環境に負の遺産をもたらす加害者になってしまう。

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いのちは研究より大切

幹細胞とは、私達人間の初期の構成単位である。人間が持つ210もの異なる組織はすべて、これらの基本細胞から出来上がっている。この幹細胞は、例えば脳や心臓や皮膚といったどんな組織にもなる可能性があるので、この細胞は人の臓器や身体の一部をゼロから「作り出せる」新しい時代への鍵になる、と科学者達は考えている。この新たに台頭してきた学問分野は、組織工学と呼ばれている。幹細胞は、出生後の人の身体にも、生まれる前の胚にもある。この細胞を使用するにあたって、次の2つの質問が重要になってくる。一、幹細胞を使った治療法は効果的なのか?二、胚性幹細胞の使用は倫理にかなっているのか?

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出生前診断

科学が進み現在では、生まれる以前にダウン症とか遺伝性のある障害を持つ子どもが生まれるか否かが、ほとんど確実に診断できるのだそうである。その出生前診断を断った若い夫婦の話が、今日のテレビニュースで放映されているのを見た。断った理由は、夫婦で話し合い「生まれてくる子どもに障害があろうとなかろうと、 わたしたちの子どもなのだから、たとえ障害があったとしても同じように大切に育てよう」との決断の結果であると話していた。

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正義と平和委員会学習会

「生命倫理を考える」第3回 「ゲノム編集の危険性」 前回、遺伝子組み換え(外部の遺伝子を対象作物に取り入れ、突然変異を起こさせることで収穫量増や害虫に強いといった特徴を持たせる技術)作物(以下GMと略)が人体や環境への複合汚染の危険性があると指摘したが、新たな技術ゲノム編集は「原則として対象作物の遺伝子自体を改変するため、安全性が高いとされ、さらに品種改良の時間やコストを削減できる。」(日経19、3/10)からと、2019年9月19日、消費者庁はゲノム編集食品の表示を義務付けないと発表した(東京新聞)。理由は「(外部遺伝子を組み込まない食品は)…表示義務に違反する商品があっても見抜けないため」と説明(同東京新聞)。つまり、危険な食品も流通するとの政策なのだ。国民は危険なものと知らず食べさせられることになるのだ。「生命を守る」べきカトリック者として、このことを看過して良いのだろうか。9月11日に「生命倫理を考える」第3回を開き、「ゲノム編集の危険性」というテーマで講師の大沼淳一さんから話を聞いた。要旨は下記の通りである。

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名古屋教区正義と平和委員会学習会報告

「生命倫理を考える」(下) 先月号に引き続き、第2回(7月10日)の講演会の内容を掲載します 第2回 遺伝子組み換えと作物  教会は「すべての命を守る」と信者に呼びかけているが、私たちは日々の生活においてどれだけ気にかけているだろうか。安いからと、環境や人体に有害な化学汚染まみれの食品や遺伝子組み換え(GM)食品を平気で摂取していないだろうか。その危険性と防ぐ手段を学んだ。

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教区正義と平和委員会

「生命倫理を考える」(上) 教区正義と平和委員会は今年度の定例会で、「生命倫理」について学んでいます。6月12日に催された第1回講義の内容を、11月と12月の2回に分けて掲載します。 2020年度のノーベル化学賞は「ゲノム編集」の新たな手法を開発した女性研究者二人に授与された。しかし、その二人が警告を発しているように「原子力と同様、生物兵器に使われる可能性がある」ことに耳を傾ける必要がある。

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幹細胞を巡る議論

1997年にクローン羊ドリーが誕生したことで、「クローン作成を巡る議論」が始まった。その議論は、今「幹細胞を巡る議論」へと発展している。数々の主張や紛らわしい専門用語が飛び交う中で当惑している人も多いだろう。しかしながら、アブード博士は次のように述べている。「生物学の学位がなくてもこれらの用語を理解することは十分可能である。基本的な倫理は決して難解なものではない。」 

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「胎児」の幹細胞研究反対

「幹細胞」研究について、たくさんのことが言われたり書かれたりしています。不運にも、生物学上の誤りが多数公表され続けていて、その結果としてたくさんの人々にとってもっともらしい判断がされています。識別するための第一として、倫理的には人間の組織を実験することができるけれども、人間を実験すべきではないという事実があります。それゆえに、それが人間の組織である限り、どんな種類の幹細胞研究も続行するということは完全に倫理的ですが、しかし、その研究は幹細胞を得るために生きた人間胎児を殺すことが実際に必要なので、胎児の幹細胞研究をすることは完全に非倫理的なのです。 

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ダイアン・ブラッドさんの訴訟

死亡した夫の精子を人工的に受精させるために、裁判所から許可を得ようとしているダイアン・ブラッドさんの訴訟はかなり多くの皆様の同情を引き起こしました。夫の子どもを持ちたいというダイアン・ブラッドさんの願いは満たされるべきで、これを妨げるために法律を使うように試みることは残酷で衒学的なことだというのが大多数の見解でした。 

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生物医学研究における協力により生ずる問題

ヒトの細胞および/または遺伝子に関する研究では、これらの研究に協力することで問題が生じる場合が多々ある。こうした問題は、我々の生活の様々な局面において、我々が誤った行為に導いたり、それを許容する態度を見せたときに発生する。問題となる行為の例として、胚芽や胎児は我々と同じく道徳心を持つ人間であるとの前提の上で行われる中絶や胚芽を使用した実験などがある。 

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体外受精

サイモン・ジェンキンスは、タイム誌に掲載された記事で次のように述べている。「体外受精は、何百万という人々に希望をもたらしている。」「選択の自由を提供することで人々に幸福をもたらすことが科学の存在理由である。」胎児、死体、年長児から「ドナー」卵子の問題に関するレポートについて予想通り一部のM.P.から意見が寄せられているが、サイモン・ジェンキンスは、彼自身「反動主義者たちが感じている畏怖の念に当惑している」ことを認めている。 

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ヒトクロ-ニング

ヒトクロ-ニングは、他の誰かの人間の遺伝的なコピ-を作ることです。細胞の中心部分である核には、遺伝物質のほとんどが含まれています。クロ-ニングにおいては、体細胞(たとえば皮膚の細胞)の核が、未受精卵の核に置き換えるために用いられます。活性化によって、胚が作られ、その胚は核が採取された個人のクロ-ンまたはその双子となります。その胚を私たちがどのように扱いたいかによって、クロ-ニングは「生殖目的の」とか「治療目的の」とか呼ばれます。しかしながら、クロ-ンを作るための最初の技術は同じものになるでしょう。胚性の人間のクロ-ンを作ったという主張が確かになされてはいますが、誰かがすでに作ったかどうかはまだ明らかではありません。 

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「遺伝子診断と差別」生まれる苦しみ

河童 芥川竜之介作『河童』は昭和2年に書かれた。物語は痴呆症の主人公によって語られる。「けれどもお産をするとなると、 父親は電話でもかけるように母親の生殖器に口をつけ、お前はこの世界へ生まれて来るかどうか、 よく考えた上で返事をしろ、と大きな声で尋ねる・・・すると細君の腹の中の子は多少気兼ねでもしていると見え、 こう小声に返事をした。僕は生まれたくはありません。第一僕のお父さんの遺伝は・・・」。 

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成人T細胞白血病(昭和51年)

昭和47年頃から、熊本大学の高月清教授は成人に特有な新しい型の白血病を何例か経験していた。 白血病は白血球がガン化する病気である。高月清が経験した白血病は、白血球増加に加え、 リンパ球細胞の核に花びらのような切れ込みがみられる点が他の白血病と違っていた。さらにこの奇妙な白血病患者は九州 、特に鹿児島出身者に多いという特徴があった。昭和52年、高月清はこの白血病を医学雑誌Bloodに記載、 成人T細胞白血病(ATL:AdultT-cellLeukemia)という新しい疾患概念を提唱した。 

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やさしく殺して:無意味な延命治療の革命

私たちにはサービスを拒否する権利があります。よくレストランや小売店でこういう表示を目にします。しかし現在、患者のいのちに質的に治療費をかけるに値するものが欠けていると医者が判断するような場合、その患者に対して、延命治療を望まれても医者にノーと言える権利を与える「ヒュータイルケア(無意味な延命治療)」のガイドラインを支持して、病院の入り口にそれとなくそのような意味を表す掲示物を掲げている病院がいくつかあります。 

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幹細胞研究に関して焦点をぼかすこと

公判弁護士の間では古くから次のような格言があります。それは、「もし事実を論じることができない場合は、法律を論じよ。もし事実も法律も論じることができない時は、煙にまいて焦点をぼかせ。」というものです。この諺は政治的な議論にも同様にあてはまります。 

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研究対象としてのヒト胚に関するカトリック教会の教え

ヒト胚の研究を容認する法律に反対する中絶反対派のカトリック指導者たちは、そうした反対運動を効果的にするには体外受精を全面的に非合法化する必要があることを見落としている。彼らはクローン研究や体外胚のクローン形成にのみ言及し、体外胚そのものの形成には反対していない。例えばさまざまなタイプの遺伝子工学やクローン技術を指定して禁止することを目的としたカナダのC-6法案も実際は同じだろう。なぜか?それはこの法案が体外でのヒト胚の形成を禁止しなかったからである。方法に関わらず、人工的なヒトの生産は禁止されなければならない。体外受精はあらゆる胚研究プロジェクトの第1段階である。胚はその後の研究に必要な生物学的物質を提供する。 

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臓器提供:困った真実

「心臓死」の宣告後、臓器移植が2006年6月にオタワ病院で初めて実施されて以来、カナダ国民は、臓器移植に賛成するメディアを利用して世論を操作しようとする雄弁な人々の絶え間ない宣伝活動にさらされてきた。下記の論評は、移植目的でヒトの臓器を提供および収集することの道徳的原理ならびに科学的事実の双方について、真実を一般大衆に知らせる目的で提供されている。医師の多くが、ヒトの臓器移植の道徳性および臓器が回収されるときに実際に何が起こっているかについて正しい情報がないという事実について、重大かつ熟慮された懸念を抱いている。 

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クローニング正か邪か

最初のクローン動物として立証された羊のドリーは、エジンバラのイアン・ウィルナット博士によって最近公表されました。ウィルナット博士は大人の「ドナー」の羊から細胞を取り出し、その全ての遺伝子が活性化され成長して小羊になるように、その細胞に処置を施しました。彼はその細胞を、DNAを含む核を取りのぞいた雌羊の未受精卵と電気を用いて融合させました。その融合された細胞と卵は相互に作用しあい、小羊の胎児へと成長しました。雌羊のDNAは取りのぞかれてしまっていたので、胎児の中の唯一のDNAは「ドナー」のDNAでした。その胎児はそれから、「代理の母」となる羊の胎内に移植され、月が満ちて出産されることになりました。その結果がドリーで、「ドナー」の羊と遺伝的に全く同じ羊が生まれたのです。 

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