「端午の節句とリウマチ」
鯉のぼりと整形外科学 万葉の時代には端午の節句に菖蒲などの薬草を摘んで健康を願った。武士の時代になって「菖蒲」は「尚武」へと変わり、男子の誕生を祝って幟を立てた。これが庶民の間で鯉幟へと変化した。鯉のぼりは「登竜門」の故事に由来し、子供の元気な成長を願って立てられる。 日本で鯉のぼりが普及したのは江戸時代中期のようだが、同じ頃に西洋で子供を真っ直ぐに育てる医学が誕生した。それはフランスのニコラス・アンドレという医師によってオルソペディアと名付けられた。日本語では整形外科学と訳されるが、オルソは「真っ直ぐ」ペディアは「子供」を意味する。当時は手足や背骨や関節が曲がった子供が多かった。今ではワクチンによってポリオが殆ど無くなった。ビタミンD欠乏性くる病も食生活の改善で非常に稀な病気となった。脊椎カリエスも結核が治療できるようになって激減した。しかしまだ治療が難しい骨や関節の病気が沢山ある。その一つに関節リウマチがある。
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