日本 プロライフ ムーブメント

クローニングに対する声明書

「クローン」という言葉は、思考においても実験の実践においても、異なった目的、専門的な手順という意味において、違う意味をもつようになった。  その言葉は本質的に、生じた元の実在物と遺伝子的に一致する生物の再生を意味する。ギリシャ語の’klon’ という言葉は、肥えた土に植えられた植物が、自身が取られた植物を再生できる、小枝を思い起こさせてくれる。 

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ヒト胚性幹細胞の生産と科学的及び治療上の使用に関する宣言

この文書は、現在、科学や倫理の文献の中で、また世論の中で行なわれている、胚性幹細胞の生産と使用についての議論に寄与しようとしているものである。このような細胞の生産と使用の制限や合法についての討論がより関連づけられているので、現在ある倫理的意味についての考察が緊急を要している。 

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ヒト胚を使用し破壊するクロ-ニングは倫理的に認められない

8月29日火曜日、ロ-マで開催された第18回移植学会国際会議で法王ヨハネ・パウロ二世は演説をされました。法王は、倫理的に認められる方法で行なわれる場合の臓器提供の医療を称賛した後、インフォ-ムド・コンセントの必要性や、生死に関わる臓器が取り出される予定になっている場合のドナ-の死亡確認の徹底義務や、提供された臓器の分配方法や、異種移植の使用などを含む、いくつかの重大問題について話されました。  同時に法王は、ヒトのクロ-ニングの技術は、「ヒト胚の操作や破壊を伴う限り、たとえその意図する目的それ自体が良い場合でも倫理的に認められるものではない。」と述べられました。そして、「大人から採取した幹細胞を使用する」他の治療的介入の形態を提案されました。以下は、法王が英語で話された演説の原文です。 

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生命尊重(プロ・ライフ)活動のための司牧・使徒職活動計画

「いのちの文化」と「死の文化」との間の劇的な闘争に特徴づけられる現代の社会風潮においては、真の価値と必要を識別できる、深い批判的判断力を研ぎ澄ます必要があります。 まず必要なのは、いのちを擁護する大規模な運動を展開するために、広く良心を結集することであり、倫理的なことがらについて団結して努力することです。これらすべてをもって、わたしたちはいのちの新しい文化を打ち立てなければなりません(ローマ法王ヨハネ・パウロ二世、『いのちの福音』、no.95)。 

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避妊と家族の崩壊

これまでずっと、南アフリカの原住民は食料のために狩ることによって象の数を制限してきました。最近になって、南アフリカのクルーガー国立公園の管理者は厚皮動物の個体数を管理するためにより暴力的でない方法を用いることを決定しました。彼らは象にノルプラントを注射することで意見が一致しました。この避妊方法は象を妊娠させないことには成功しましたが、予期しなかったいくつかの悲惨な問題を生み出しました。ノルプラントのおかげでメスの象は常に発情している状態になってしまったのです。交尾をすることにしか興味がなくなってしまったのです。ニューヨークタイムズ紙(一九七七年五月二十九目)の記事によれば、その結果「家族が崩壊し、母親たちが注意散漫になったため、二頭の赤ちゃん象がいなくなってしまった」のです。このような不幸な結果となったため、当局は分別あることをしました。当局はそれを六ヶ月間実施しただけで、その避妊計画を中止したのです。 

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避妊と人としての存在

避妊は道徳的な問題です。それはまた宗教的な問題でもあります。しかし宗教を脇へ置いて、避妊の問題を純粋に自然のレベルで分析し論じることは可能です。道徳哲学者は、全ての人間が普通に自然のままに経験することに関心を持っています。彼らは、なぜある行為が人間のためになり、なぜ他の行為がそうでないかを説明するために、人間が普遍的に持っている理性を用いて、かれらの学問を展開します。そうすれば、避妊の道徳的分析は、カトリック教徒ばかりでなく、プロテスタントにもユダヤ教徒にもイスラム教徒にもヒンズー教徒にも、そして無神論者にも同様に関係があるものとなります。どのような行為が人間のためになり、どのような行為が人間のためにならないかを区別し始めるためには、「人間であるということは何を意味するのか。」という問いに答えることがまず必要です。本質的に人類学的な性質を持ったこの問いは、避妊という行為が、人間や結婚や社会に対して持つ道徳的な意味を持ったより具体的な問題を扱う立場になる前に、考えてみなければなりません。

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障害のある子どもたち

「今日のあの子はどうしたのかしら。」と私は腹を立て、決まりの悪い思いをして言いました。いつもは積極的な3才の娘は、保育園の授業での全ての誘いに抵抗していました。娘、マディーは落ち着かない様子で指をくわえて、少し違った同じ年ごろの子どもたち…「特別な養護の必要な子どもたち」をぽかんと眺めて立っていました。 

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人によってはあまり考えたがらない中絶問題

たいていの中絶賛成論者は、しきりに議論したがります。しかし、彼らにはあまり尋ねてほしくない質問がいくつかあります。正確に言えば、彼らは中絶そのものを弁護したくはないのです。というのは、もし彼らがそうしようとすれば、彼らの負けだからです。 

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幹細胞に関する基礎

昨年8月、ブッシュ大統領は、限定数の既存のヒト胚性幹細胞株に関する研究をサポートする目的で、連邦資金の使用を承認した。この決定に対する反応は実に様々であった。胚性幹細胞研究の擁護者が、連邦資金の使用を一定数の細胞株に限定することは科学の進歩の妨げになると議論する一方で、胚性幹細胞の使用に反対する人たちは、ヒトの胚に由来する細胞を使用することは道徳に著しく反すると主張している。大統領が設定した制限を広げようという圧力が高まることは明らかであるが、その一方で、胚性幹細胞の研究に反対する人々がその倫理的立場を変えないだろうことも同様に明白である。 

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人間らしく産まれて来る権利

女性間同性愛者でも『彼女たちの』子どもをめぐって争うこともある。実際に妊娠して子どもを産んだ女性と、生殖過程には携わらずに、連れ合いの女性が妊娠することに同意しただけの女性の例である。これは、恋愛関係にあった女性間同性愛者カップルが離縁し、現在5才になる女の子をめぐって係争中という実際にアメリカであった事実である

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貞潔と同性愛 (カトリック教会の教理問答)

2357 同性愛とは、同じ性をもつ人に対して排他的または支配的な性的魅力を感じる男性同士あるいは女性同士の関係を指す。何世紀にもわたって、また様々な文化において、非常に多くの形がとられてきた。その心理学的起源はほとんど明らかになっていない。同性愛の行為を深刻な墜落とみなす聖書においては、「同性愛の行為は本質的に不道徳である」というのが常に伝統であった。自然法に反するからである。いのちの贈り物を閉ざしてしまうものだからである。それらは純粋な情緒的、性的な相補性から始まるものではない。いかなる状況のもとであれ、それは認められない。

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正義にいたる真の道

ティモシー・マクベィに対する評決の直後に、地元のラジオ局がデンバーの連邦裁判所から数マイル離れたところで「通行する車による陪審」のようなものを行ないました。文字通り、それは殺人者を処刑する(または電気椅子にかける)ことを望むなら、クラクションを鳴らすというものでした。6月4日、水曜日の終わりまでに、2万4千人以上ものコロラド州の住民がクラクションを鳴らしました。

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「今日、救いがこの家を訪れた」

「全能ゆえに、あなたはすべての人を憐れみ、回心させようとして、人々の罪を見過ごされる。あなたは存在するものすべてを愛し、お造りになったものを何ひとつ嫌われない。 」 (知恵の書 11:23-24). ここで神は、いつくしみの心でご自身が創造されたものを守る、命を愛するお方として讃えられています。罪人に対して神は「回心させようとして」見過ごしておられます。まず神が罪を見過ごし、そして悔い改めが続く、という順序は大切です。この順序は私たちの許し方と神の許し方の違いを明らかにしています。神のようでないために、私たちは悔い改めをまず求め、そして私たちは間違いを見過ごし、ふつうは悲しいことに条件つきで許すのです。

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2人の息子と帰郷

子供は父親に背いた時、どんなことをするでしょう?まず、父親を避けます。もしこれができなければ、特に母親など、第3者がいることを確認します。怒りに直面した時には、子供は無言作戦をとったり、これがうまく行かない場合には、あらかじめ準備しておいた答えを使います。ふつうは誰か別の人のせいにする、という方法です。一方で父親は子供が自分の非を認めれば、自分はすでに許しているんだよということを言うことができるのに、と思っています。この父親の態度を「許しの父親のたとえ話」として多くの人に親しまれている「放蕩息子」(ルカ 15:1-3;11-32) に見ます。

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聖家族:模範家族

中国の昔話の中に、ある賢明な先生が「人生であなたが最も満足を得られるものは何ですか?」と生徒に聞く場面がある。ある者は「それは幸せな結婚をすることです」と答え、またある者は「健康であることです」などと答えた。それ以外にもさまざまな意見が出たが、誰も正解を見つけられなかったので先生が答えた。「それは、正しい道筋を教えた後、自分自身の道を見つけ、しっかりとひとり立ちした我が子の姿を見ることです。」 

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母性の混乱

クラリサが妊娠したのは19歳の時だった。彼女は、高校時代の恋人だった21歳の大学生、マイクと4年間交際を続けていた。彼らは、たびたび結婚や将来の夢を語り合っていた。しかし、彼女が妊娠したことを告げると、彼は動揺し、落ち着きを失って、事態にどう対処すべきか戸惑いを見せた。

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真実を隠すこと

涙が乾いた後、パティの淡褐色の瞳の下には、黒いマスカラが筋を作っていた。伏し目がちの顔には、悲しみの代わりに束の間の安堵感が奇妙に広がっていた。中絶から13年を経て初めて、パティはその苦しみを理解してくれる人に出会った。パティは、同じように心を痛めている男女が集まり、その経験を打ち明ける場所にようやくたどり着いた。言葉にできなかった苦しみを映し出すように、パティはその経験を話し始めた。 

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中絶をやめるために、私達にできることは何もないのでしょうか?

アメリカでは、毎日何千もの神の子どもが死んでいます。彼らは体外受精のため壊されています。彼らは、経口避妊薬ピルやIUDやモ-ニング・アフタ-・ピルやデポ-プロベラやノアプラントやその他の化学薬品によって生命の第一日目に消されています。彼らは様々なタイプの外科的な妊娠中絶によって引き裂かれています。 

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共通理解は可能でしょうか

問題提起: 私はジェネセオにあるニューヨーク州立大学の三年生で、大学のプロ・ライフ(中絶反対〉グループの「ジェネセオ生命を守る会」の副会長をしています。私が中絶反対運動家であると知ると、私の同級生はたいてい私を超保守派の変人であるというような一方的な見方をしているように思われ、このことに私はいつもがっかりし、虚しい思いをしてきました。というのは、そのような見方はマスコミによって作られてきた中絶反対運動全体に対する不正確な固定観念だからです。なぜマスコミは私達の運動を極右の過激派と同類のものとして報道してきたのでしょうか。どうして人々は私が病院関係者や女性の中絶を選択できる権利を支持する医者を殺すことを支持しているとそのまま正直に信じることができたのでしようか。私はこの問題や他のやっかいな問題に対する答えを求め続けてきました。そしてその点に関して少し前進があったと思います。 

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