日本 プロライフ ムーブメント

エイズを食いものにする人々よ、わが民を解放せよ

ウガンダ、カンパラ 米国大統領のHIV-AIDS救援緊急計画(PEPFAR)は、数か月間も、上院で暗礁にのりあげていた。先週、ようやく投票・可決の見通しが出てきた。この計画には500億ドルが投じられることになる。それは、エイズと闘うためにアメリカ国民一人当たり165ドル、ニューヨーク市民だけで13億ドルを払う計算になる。しかし、エイズのために割り当てられるこの支援金は、サハラ以南のアフリカで、エイズ・ウィルスの蔓延を止めることができるのだろうか。昨年、この地域のエイズによる死亡者数は、世界の同死亡者数の76%を占めている。 

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HIV/エイズへの対応策として有効な協力関係を構築する

HIV/エイズへの国家的対策を成功させるには、協力関係が不可欠である。カンボジア、ウガンダ、タイ、オーストラリア、ブラジル、スイスなどの国では、相互尊重と責任の共有に基づいた市民団体と政府との協力が活発に行われ、効果的な対応の象徴となっている。HIV/エイズにおける協力関係は、あらゆるレベルにおいて、政府、地域団体、医療、ヘルスケアおよび科学団体、ならびにHIV/エイズに感染し、これらを抱えて生きる人々が、HIVの拡大防止に協力し、この疾患による社会や個人への影響を最小限化するために共同で行う効果的な取り組みと定義できる。協力関係によるアプローチは、対応のあらゆる面で話し合いを持ち、共同で意思決定を行うという方針に基づいている。HIVの伝播を防ぐには、政府の指令ではなく、むしろ地域社会の規範と価値に合わせて修正される個人の私的な行動への対応が必要となる。したがって、HIV/エイズの影響を最も強く受けるこれらの地域社会の方針およびプログラムの開発への参加は、任意ではなく、必須事項なのである。

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国家、社会、経済の発展にHIV/エイズが与える影響を理解する

HIV/エイズの経済に対する悪影響が、ますます明白になっている。罹患率が高い国では、国内総生産の成長率が低下し、主要産業における人材不足、孤児の増加、世帯貧困の深刻化が起こっている。こうした国々は、HIV/エイズによる経済的影響の緩和という難題に直面している。 

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ウイルスが誰にどのように感染するかを知る

ウイルス ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、エイズ(後天性免疫不全症候群)の原因となる。この症候群、すなわち、疾病のパターンは、1981年に米国ではじめて報告されたが、免疫不全の原因となるウイルスは1983年まで発見されなかった。HIVは、体内のT4白血球に感染し、それを損傷、破壊する。T4細胞には、免疫系の複雑な機能を調整する役割がある。また、HIVは、免疫(防御)系の他の細胞、脳細胞および臓器細胞にも感染することがある。 

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アジア太平洋地域におけるHIVおよびエイズの蔓延に関する考察

2002年は、アジア太平洋地域で約100万人が新たにHIVに感染し、このウイルスへの感染者は、2001年から10%増の720万人に上ると推定される。さらに昨年は、49万人がエイズにより死亡したと推定される。若年層(15ー24歳)の約210万人がHIVに罹患している。カンボジア、ミャンマーおよびタイを除いたアジア太平洋諸国では、国内のHIV罹患率が比較的低い状態にとどまっている。 

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