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人によってはあまり考えたがらない中絶問題

たいていの中絶賛成論者は、しきりに議論したがります。しかし、彼らにはあまり尋ねてほしくない質問がいくつかあります。正確に言えば、彼らは中絶そのものを弁護したくはないのです。というのは、もし彼らがそうしようとすれば、彼らの負けだからです。 

中絶賛成論者が公開討論に参加するとき、彼らはいつも、この問題に関して、まだ心を決めかねている、そして主として、この問題について知らされていない人たちをターゲットにします。中絶賛成論者は、広い支持を得られるテーマである社会的な正義や公平さの表現として、「選択」という言葉を提起します。同時に彼らは、中絶反対の立場を、了見の狭い、寛容さのない、不公平なものとして述べようとするのです。 

中絶賛成論者たちがこのような行動を取るのは、中絶に関する彼らの考え方があまりに極端で、絶対的で、かたくななものであるために、正当なものとして支持が得られず、ひとたびそのことを知られてしまえば、彼らのひどい行為を続けていくためになくてはならない支持者を遠ざけてしまうことになるからなのです。 

ここに中絶討論の際に使える13の議題があります。

1。 中絶賛成論者は、中絶を禁止すると女性のプライバシーに対する権利が制限されることになるだろうと言います。その権利は絶対的なものでしょうか?ある人のプライバシーに対する権利は、別の誰かの生きる権利に勝るのでしょうか?

目標:中絶賛成論者が、中絶以外に、絶対的な権利がないと信じていることを明らかにしなさい。 

背景:法律は常に、ある個人の権利と別の個人の権利とを秤にかけて考えてきました。もちろん、女性にはプライバシーの権利がありますが、問題は、その権利が胎児の生きる権利をしのぐほど強いものかどうかということです。私たちは、嘘の広告を禁じる法律が、不正直な商人の言論の自由の権利を実際制限しているし、そうすべきであるという事実、そして差別を禁じる法律が、人種差別主義者の集会結社の自由の権利を実際に制限しているし、そうすべきであるという事実を受け入れています。私たちは、誰かが他の人を殺して、自分たちの宗教が人間のいけにえを求めていると主張することを許してはいないのです。 

2。 あなたがたの言うことが正しくて、問題が実際には中絶そのものではなく、自分自身の身体を思い通りにできる女性の権利であるならば、なぜあなたがたの協議事項の中に麻薬や売春が含まれていないのですか?麻薬や売春を禁止する法律は、中絶を禁止する法律と同じように、女性が自分の身体をどのようにするか、どのようにすまいかを選ぶことができる女性の選択権を最も制限するものではないでしょうか? 

目標:中絶賛成論者は中絶だけにしか関心がないことを明らかにしなさい。 

背景:相手方は返答を避けようとするでしょう。しかし、答えてくれるまで何度も質問を繰り返しましょう。たとえどんな答えでも、もらいさえすればこちらのものです。 

3。 政府は中絶に干渉すべきでないと言うまさにその人々が、政府に補助金を要求する人々と同じだというのはなぜでしょうか?

目標:中絶賛成論者の偽善を明らかにして、彼らを守勢に立たせましょう。 

背景:中絶賛成論者たちは一般的に、別の問題を持ち出してこの質問の答弁をし、たとえば国の幼児教育や、学校給食や、さらには軍事費のような関係の無い問題の方へ議論をそらすことをします。彼らがあなたがたの質問に答えるまでは、絶対にこれらの他の問題について議論することを拒否すべきです。 

4。中絶賛成論者は女性の手助けをするために活動していると言います。子どもを殺してあげる以外に、彼らは女性のために何をしているのでしょうか? 

目標:これらの「女性センター」は、中絶以外のことのケアをしているという作り話の正体を暴露しましょう。 

背景:アメリカには、中絶施設の数より、もっと多くの中絶以外の道を選ぶための支援をする施設があり、そこでは、ほとんど全てのスタッフがボランテイアです。そのスタッフは、産児制限のカウンセリングをしたり、妊娠中および妊娠後に無料で部屋や食事を提供したり、衣類を無料で提供したり、養子縁組の手伝いをしたり、産後の指導をしたり、教育を続けるための援助などをしています。 

相手方も、自分たちが行なっているカウンセリングのことを話題にするでしょう。彼らの言うカウンセリングとは、中絶カウンセリングのことです。彼らが、それで答弁を済まそうとしているのを許してはいけません。「15才の少女が、お金もなく、助けてくれる人もなく、帰る家もなく、中絶するつもりもなくて、あなたの中絶施設へ来たとすれば、あなたがたの施設では彼女にどのようなことをしてあげるのですか?」と、質問の仕方をかえてみましょう。ただし、彼らが個人的にしたいことを彼らに話させることによって、彼らを窮地から救ってやってはいけません。 

5。中絶賛成論者は、胎児は母体の一部だと言います。もしそうであるならば、なぜ胎児は全く異なった遺伝情報を持ち、しばしば違った血液型を持つのでしょうか?胎児には胎児自身の免疫システムがあるという事実をどう説明するのでしょうか?

目標:胎児を人間として扱いましょう。 

背景:中絶賛成論者は話を脇道にそらそうとします。そうさせないで、答えてもらいなさい。お分かりでしょう、人間の身体のどの細胞にも、身体全体の遺伝情報が含まれているのです。胎児の遺伝情報は母親のものといつも異なったものなので、胎児は完全に別個の人間であることは明らかです。 

胎児はその生存が全く他に依存しているという理由で、胎児は他の人間とは異なるのだと中絶賛成論者はときに言います。しかし、生まれた後でもそれは同じで、老人や障害者や痴呆の人や昏睡状態の人など、他の非常に多くの人にもそのことは当てはまります。 

6。脳波がないということで、人のいのちが終わってしまったと断定するならば、どうして脳波が存在することで人のいのちが始まったと断定しないのでしょうか。 

目標:この問題を解決するための合理的で論理的な方法があるにもかかわらず、中絶賛成論者が進んでそれを認めようとはしないことを明らかにしましょう。 

背景:中絶賛成論者はふつう、「人間としての」特徴的な脳波がいつ出現するか、明確な医学的意見の一致がみられていないと言って答えることを避けようとするでしょう。妊娠5、6ヶ月目まで「人間としての」脳波は測定できないと信じている科学者がいると彼らは言うでしょう。しかしこれは間違いです。 

「いのちの終わりを決めるときに今使っているのと同じ基準を、いのちの始まりを決める時にも積極的に使わないのですか?それは実際にはあまり複雑なことではありません。医学界では、その事実はすでに明らかにされているのです。あなたがたが、それが公平に適用されることを望むか望まないかを、私たちはただ知りたいだけなのです。」と、簡単な質問をしてみましょう。 

7。私たちは今、胎児が病気の治療をされ、輸血を施され、手術までされているのを目にしています。医者がこのような処置をするとき、患者は誰なのでしょうか?

目標:胎児を人間らしく扱い、中絶賛成論者の立場がいかに混乱したものかを聴衆に知らせましょう。 

8。中絶賛成論者は、胎児はhuman「人間のようである」かもしれないが、person「人そのもの」ではないと言って、自分たちの行為を正当化しようとします。あなたがたは、この違いを詳細に説明できますか? 

目標:痴呆の人や、精神障害者や、昏睡状態の人たちのような、すでに誕生している人々にも当てはまるような説明を中絶賛成論者にさせましょう。 

背景:両者の唯一の相違点は、意味合いの違いだけです。二つの語を辞書で調べてみましょう。相手の答えに細心の注意をして、すでに生まれている他の人たちにも当てはまるような胎児についての説明を聞きとりましょう。それが得られれば、それを利用しましょう。その相違点を詳細に具体的に説明してほしいと彼らに言いましょう。この時がチャンスです。 

「両者の違いはわからないとおっしゃるのに、一方は保護すべきで、もう一方はどんな理由でも殺してよいとあなたがたはおっしゃるのですか。」と発言するのも相手を負かすのに効果的です。 

9。中絶賛成論者の主張の多くは、子どもを生むことができる可能性という概念に基づいています。人が経済的、身体的に子どもを生むことが可能であるとはどういう意味かを説明していただけませんか?と尋ねましょう。 

目標:また、胎児とすでに生まれている人とを関連させることが目標です。 

背景:子どもを生むことができる可能性という問題は、意味のない問題です。その可能性について述べれば、そのほとんど全てがすでに生まれている人にもあてはまるからです。 

10。中絶賛成論者たちが、女性たちに全ての選択肢を与えたいと言いながら、完全なインフォームド・コンセントを要求している法律に、そんなに必死に反対運動をしているのはなぜですか? 

目標:中絶賛成論者は、女性がインフォームド・コンセントをすることにはあまり関心がなく、女性がただ中絶することにしか関心がないということを明らかにしましょう。 

背景:母親に胎児の状態について、つまり胎児には髪の毛や爪があり心臓が鼓動しているということや、胎児が指しゃぶりをしているということや、胎児が女の子か男の子かなどを話すことにどんな問題があるのか尋ねましょう。 

女性に、胎児の超音波映像を見ることを要求することにどんな問題があるのか尋ねてみましょう。あるいは妊娠の現段階の胎児の様子を写した写真でもいいですが。どんな害があるでしょうか? 

11。父親は中絶決定にどんな権利を持つべきだと思いますか?

目標:中絶賛成論者に、自分たちがどれほど極端であるかをわからせましょう。そして中絶の決定は、女性だけの問題ではないことを明らかにしましょう。 

背景:中絶の決定に父親が何らかの権利を持つべきだとたいていの人が信じています。極端な中絶主義者以外の、いったい誰が、父親には我が子が殺されるかどうかに関して女性と同等の権利はない、しかし、母親が産もうと決心すればそのときには、父親には子どもの養育費を支払う同等の責任があると言うでしょうか?このことを私たちはしっかりと主張しなければならないのです。 

12。中絶賛成論者が主に女性の健康と安全を心配しているならば、中絶手術を行なう施設に、外来患者を手術する正規の病院と同じ医療水準を満たしていることを要求する法律に必死に反対の運動をするのはなぜですか。 

目標:これは有益な機会です。クリニックと呼ばれるからには、病院と同等の基準を満たしていると多くの人が思っているのです。 

背景:次のような考え方に全力を集中させましょう。それは、水準が高くなればなるほど利益が減るという考え方です。 

13。次のような状況を仮に考えてみましょう。二人の女性が同じ日に妊娠したとします。6ヶ月後、女性Aは未熟児ですが健康な赤ん坊を出産します。女性Bはまだ妊娠中です。一週間後、女性Bは赤ん坊を産まないことに決めます。なぜ、女性Bは赤ん坊を殺しても許されるのに、女性Aは許されないのでしようか? 

目標:生まれた後と生まれる前という、誤った区別を打ち壊しましょう。 

背景:中絶賛成論者はふつう、その違いは、一方は生まれていて、もう一方はまだ生まれていないことだと言うでしょう。生まれるということは、単に赤ん坊がどこにいるかを指していることに過ぎないということを指摘しましょう。そしてもう一度、「殺してよい赤ん坊と殺してはいけない赤ん坊の、二人の赤ん坊の違いはどこにあるのですか?」と尋ねてみましょう。

Crutcher, Mark (クラッチャー・マーク)
Copyright © 2004.6.30
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