日本 プロライフ ムーブメント

「低い自己肯定感、不幸でなくても不利で不便(3)」

〈最も自己肯定感の低い職業は?〉

 今日で最終回。師によれば、最も自己肯定感の低い職業は看護師とのこと。その理由は「完璧で当然だから」。つまり、完璧が当然で、そうでないと患者から責められるからです。100点が当然で、そうでなければ、まるで0点かのような評価も。それは、保育士も同様で、100点に満たない減点分は、保護者からのクレームとなって、返ってきます。

 よく考えてみれば、看護師と保育士は、自分以上に、顧客の方が完璧主義思考になってしまう職種です。「弱いいのち」に関わる職種ならではの宿命とも言えるかもしれません。そして、圧倒的に女性が多い職種でもあります。日本女性の自己肯定感の低さを考えると、かなりキツい職場でしょう。

 患者を看取った女性看護師が、自分の看護は正しかったのかと自分を責めていたそうです。それを知った師が「〇〇さんは、あなたに看取ってもらえてきっと幸せだったと思いますよ」と、慰めると、彼女は泣いて、感激したそうです。献身的で精いっぱいの働きであるのに、それが当然とされ、誰にも認めてもらえていない職場であることが想像されます。

〈職業に伴うリスク〉

 これを聞いて、看護師と保育士の女性は、職業上の高いリスクを背負っていると思いました。それは、「悪い男にひっかかるリスク」です。「頑張ってるの知っているよ」「精一杯やっているよね」など、認めてくれる言葉、正当な評価をする言葉を言われたら「イチコロ」になりやすいのです。これは、女性を欲望の生贄にするような男性にとっては、「格好の獲物」。

 堅い職業で、真面目な女性が多いのに、看護師や保育士が、意外と悪い男に騙される話、ホストに嵌る話を聞くのは、論理的必然のようです。クリスチャン女性には、職業選択として、看護師と保育士を選ぶ方は多いです。それだけに、優しい言葉を語り掛けて、近づいてくる悪い男性には気を付けて欲しいものです。

〈優しい言葉には判別を〉

 これは、私の個人的な経験と観察による見解として、受け止めてください。不幸な恋愛や不本意な性行動をするクリスチャン女性に見られる特徴は、第一に親からの愛情実感不足で、二番目は自己肯定感の低さです。一つ目が二つ目の原因となっていることも。

 特に男性人気の高いの女性が、びっくりするレベルで自己肯定感が低いことは珍しくありません。悪意をもった男性はそのことを見抜いて優しい言葉と共に近づきます。いくらでも誠実な男性から好意を寄せられるだろうクリスチャン女性が、わざわざ不誠実な男性と交際し、傷つき、後悔する事例を多く見聞きしてきました。

 女性たちの多くは、美人は得だ、羨ましいと言いますが、私は、全くそう思いません。美人はハイリスク・ハイリターンだと思います。両極端のどちらになるかの決め手の一つは当人の自己肯定感の高さだと考えています。それだけに、自己肯定感の低い女性は、「優しい言葉の裏に欲望を隠して、近づいて来る男性」には、くれぐれも警戒を。

〈男を見る目を〉

 「恋」という漢字は、下に心があるから「下心」、「愛」は真ん中に心があるから「真心」と言います。自己肯定感の低さを自覚する女性の皆様には、泣けるほどうれしい言葉、認めてくれる優しい言葉の背後にあるのが「下心」と「真心」のいずれかを、「欲望」と「愛情」のどちらか、慎重に判別することをお勧めします。それが俗にいう「男を見る目」でしょう。

 自己肯定感の低さが、不利や不便であっても、恋愛や性の世界での不幸につながることのないようにと願ってやみません。

Kiyoshi Mizutani (ミズタニ キヨシ)

水谷 潔

春日井聖書教会 協力牧師

元・金城学院大学非常勤講師

元・名古屋大学非常勤講師

元・小さないのちを守る会代表

出典 https://www.facebook.com/kiyoshi.mizutani.37

Copyright © 2025年4月12日

2025年4月27日掲載許可取得