先日、目黒サレジオ幼稚園の入園テストがありました。往時のような志願者の多さではありませんが、ここ数年、毎年70名~80名の年少(すみれ組)さんが入園してきて、2百名以上の園児に恵まれています。しかし、全国的に見れば、人口減少、少子化と保護者の保育園志向で、特に地方の幼稚園の経営はかなり厳しくなってきています。認定こども園に変更するか、廃園にするかなどの議論があちこちでなされている現状です。司教区や修道会関連の幼稚園を、乳幼児を預かる認定こども園にしてまで存続を図ることが果たして宣教司牧の使命を果たすことになるのかどうか、多くの司教様や管区長たちが苦慮している課題でもあります。
ある年の司祭集会で、元山口市教育委員会長・緒方甫先生の「心を育てる子育て」に関するお話を伺ったことがあります。「子育て四訓」と言われるものです。
① 乳児はしっかり肌を離すな
② 幼児は肌を離せ 手を離すな
③ 児童・少年は手を離せ 目を離すな
④ 青年は目を離せ 心を離すな
① 胎児期には、文字通り、母子はへその緒でつながり、羊水の中で守られています。出生と同時に、赤ちゃんは外界にさらされて不安になります。その心の安定を保つためにも、しっかりと肌と肌を触れ合わせることが大切。
② 幼児は乳離れをするが、一気に離すのではなく、常に親がそばにいることで、心配しなくてもいいよ、という安心感を与えることが大切。
③ 友達との付き合いによって、社会性が育つ時期。ここではしっかりと手を離し、活動範囲を広げてあげることが肝要。
④ 自立していくために、自分なりの生き甲斐、進路を歩んでいく時。気持ちの上で過干渉はいけないが、心を離してはいけない。
子どもの成長過程のそれぞれの時期に合わせた親の心得と言えるものですが、<手放すこと>と<愛情を持ち続けること>の両方の大切さが強調されています。
ドン・ボスコの教育上の金言「assistenza 子どもたちと共にいること」、「子どもたちを愛するだけでは足りません。子どもたちが、自分たちは愛されていると、わからなければなりません」の二つを基にした上で、あらためて子育て四訓を味わいたいものです。
七五三の祝いの日にあたり、教会の大切な子どもたちのために、篤い祈りをささげてまいりましょう。
Matsuo Mitsugi(マツオ ミツギ)
松尾 貢
主任司祭
Copyright ©2021年11月14日
2026年5月3日掲載許可取得