日本 プロライフ ムーブメント

妊娠とエイズについてどう考えますか?

エイズの赤ちゃん達をどう考えますか?エイズに感染している母親の胎内にいる赤ちゃん達をどうかんがえますか?妊娠とエイズについてはどうでしょう?

そのような女性達は中絶するようにアドバイスされると一般的に言われています。何故でしょう?それは、もしそのような赤ちゃんが生まれたら、その子達もエイズになり死んでしまう、と言われているからです。

ただよくあるように、これには正しい部分もありますが、同時に正しくない部分も沢山あります。それをあげてみましょう。

まず、もし赤ちゃんがエイズに感染したらほとんど確実に死んでしまうというのは、正しいことです。しかし、エイズに感染した母親から生まれた赤ちゃんの内、どの位がエイズになるのでしょうか?これに対する答えには興味深いものがあります。本質的に、そのように生まれた赤ちゃん達は、生まれた時点でのエイズ抗体のテストでは陽性と出ます。しかしそれは、そのような赤ちゃん全員がエイズウィルスに感染しているという意味では決してないのです。

何故なら、その赤ちゃん達をその後6ヶ月~12ヶ月の間観察してみると、だいたい赤ちゃんの60%がテストの結果陰性と変わり、完全に正常なのです。約40%が陽性のままで、病気に感染し、死ぬ確率が高い、と予測されています。 

それはこういう事に似ています。母親が子どもの頃に十日はしかにかかったか、あるいははしかのワクチン接種をしたとしましょう。それによって母親は血液中に抗体を持つ事になります。その母親から赤ちゃんが生まれると、その子の血液は母親から受け継いだその抗体を持っています。しかし6ヶ月から12ヶ月経つと、それらは消えてしまい、赤ちゃんははしかに感染しやすくなるので、医者ははしかのワクチンを接種するのです。

エイズの抗体も同じ事です。エイズウィルスに感染した女性は抗体を作ります。それが胎盤を通り、赤ちゃんの血液に入り、その赤ちゃんが生まれた時のテストでは、これが陽性と出るのです。ここでもしこの赤ちゃんが持っているのが抗体であれば、それは6~12ヶ月でなくなります。その可能性は60%です。だから、もし赤ちゃんが実際お母さんから感染するとしたら、その確率は40%なのです。

ここで基本的な質問をすると、そのような赤ちゃん達は中絶により殺されるべきでしょうか?私達は中絶による殺人は許されるべきではない、と思っています。が、それはさておき、一つの考えは明確です。二人か三人が感染するかもしれないといって、何故六人と更に一人か二人の感染していないかもしれない赤ちゃんまで殺してしまうのでしょうか?

そしてこの質問へのもう一つの答えはいたって単純です。私達はいつからエイズの犠牲者達を殺すようになったのでしょうか?あなたは本当にそうするべきだと思いますか?


Perspectives #621
Dr. John C. Willke
(ジョン・C・ウィルキー医学博士)
Copyright © 2001.
2002.9.5.許可を得て複製