〈伴侶選択に影響〉
特に日本のクリスチャン女性は悲しい程、自己肯定感が低いです。真面目さが完璧主義につながり、マイナスに作用している面もあるように感じています。伴侶選択を見ていると、二極化しているように観察します。
自己肯定感の低さのために、自己肯定感の高い男性を好ましく思うクリスチャン女性は多いです。安心と信頼にもつながるし、当然でしょう。良い結婚生活は、あるがまま愛されることを、実感させ実体験させてくれます。結婚後に夫から肯定的な言葉、深い愛情を受けて、自己肯定感が上昇してゆくのを見ていると、こちらまで幸せになります。
先のシリーズでは「信仰による自己肯定感低下」について記しました。そこでは福音理解の修正や価値転換の必要性を訴えました。それは「心を新たにすることで自分を変えていただきなさい」(ローマ12:2)に相当するのでしょう。しかし、さらに、自己肯定感向上に最も効果的なのは実体験。その代表は幸せな結婚関係です。愛し合い、認め合い、尊敬し合える関係は、確実に、特に飛躍的に自己肯定感を向上させます。まさに「いのちの恵みを共に受け継ぐ」(Ⅰペテ3:7)を実感させるものです。今後、結婚を願う方には、そのことを知っていただきたいです。
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〈不幸な選択をする現実も〉
一方で、自分に価値がないと思っている女性の中には、「価値のない自分にふさわしい価値の低い男性」をわざわざ選ぶ方も。自己肯定感の低さを共感できる相手、つまり、同じように自己肯定感の低い男性を選ぶのです。逆に言えば、自己肯定感の高い男性は、自分にふさわしくないと思うのでしょう。釣り合わない、自分を理解できず、共感してもらえず、好ましくなく、苦痛にさえ思えるのでしょうか。
具体的には、自分からすすんで、深刻なレベルで生きづらさを持つ男性、自立不足の男性、自己愛的で未成熟な男性、支配的な男性、依存的な男性、働かこうとしない男性、ひどく逃避的な男性を選ぶ傾向が。ざっくり言えば、結婚不適応者の可能性が高い男性を人生のパートナーに選びます。
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〈ポイントは心地よさの判別〉
今後、結婚を願っているクリスチャン女性は、よく考えましょう。自己肯定感が低くて生きづらさを感じているのなら、ただ、心地の良いさを感じる男性を選んではなりません。その心地よさの理由を考えましょう。その心地よさは、「自分のマイナスを補ってもらえる心地よさ」なのか、それとも「自分と同じマイナスを共有できる心地よさ」なのかの判別を。
自己肯定感の低さは不幸ではありませんが、不利で不便です。伴侶選択においては、リスクを伴うように思うのです。自覚を持ち、賢明であれば、結婚後自己肯定感が上昇するような歩みが開かれます。そうでないと、自己肯定感の低さが、不利で不便なだけでなく、不幸につながりかねません。クリスチャンたちの多くの幸せな結婚生活と、そうは見えない結婚生活に触れながら、自己肯定感が、その違いの一つの要因であることを思います。
Kiyoshi Mizutani (ミズタニ キヨシ)
水谷 潔
春日井聖書教会 協力牧師
元・金城学院大学非常勤講師
元・名古屋大学非常勤講師
元・小さないのちを守る会代表
出典 https://www.facebook.com/kiyoshi.mizutani.37
Copyright © 2025年4月11日
2025年4月27日掲載許可取得