日本 プロライフ ムーブメント

保守派聖職者からレオ14世への警告

2025年はカトリック教会では「聖年」だ。「聖年(Holy Year)」とは、カトリック教会において特別な霊的恩恵を受ける年を意味し、ローマ教皇によって宣言される。「聖年」は、罪の赦し(免償)を得たり、信仰を深めたりするために設定される特別な年で、カトリック教会の伝統だ。多くの信者がバチカンや他の指定された聖地を訪れ、赦しを求めるために懺悔をし、祈りや慈善活動を通じて、信仰を再確認する機会という。

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”スワーダ・アル・ムダファーラ”さんと”いとうまい子”さんの人生!

今年1月にサハル・ローズさんを紹介した。ひどい環境の中で育ちながら、今でも立派に日本でご活躍されている姿だ。今回紹介するのも、並の精神力では出来そうにないご活躍をされている女性の紹介だ。 まずは、8月21日のテレビ朝日の「徹子の部屋」に登場されたスワーダ・アル・ムダファーラさん。オマーン国籍を取得された日本人女性だ。一夫多妻の国で4度結婚して4度離婚!?年齢は明らかにされていないが、恐らく70歳前後と思われる。今から46年前に文化使節団としてオマーンを訪問。その後オマーンの女性に日本の心を教えるために何度かオマーンを訪問し、オマーンの男性と結婚。その後離婚、結婚を繰り返した。そして25年前に当時の夫に資金支援はしないと言われながらも私立学校を作り、校長になったという。最初は5人の幼稚園児だったのが今では高校までの一貫校となり800人の学生を有するオマーン有数の名門校となっているそうだ。この間、資金繰りに苦労し不渡りを出しながらも軌道に乗るまで困難な日々を振り返っている。現在は校長を退任し、青少年のライフコーチとしてご活躍だそうだ。オマーンでは、日本に対する憧れも強く、スワーダさんは、日本人としての証を残す活動の一環として学校を設立し、さらに継続して活動を続けられているという。

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HPVワクチンの問題とコロナワクチンの問題はつながっている

私がなぜ、ここまでHPVワクチン接種後に健康被害を受けた方々の支援に力を入れるのか。 どんな理由も後づけになってしまうところはありますが、まずはHPVワクチン裁判傍聴で国・製薬会社側のあまりにもおかしな証言を知ってしまったこと、もう一つは、裁判傍聴を通じて被害者の方々と顔の見える関係になったこと、これはすごく大きいと思います。 やっぱり実際に話を聞いて、交流させてもらうと、この懸命に頑張っている人達の力になりたいという気持ちが強くなりますし、ましてやそれが自分の属する医療業界の傲慢さがもたらした被害であるわけですから、この暴走を止められなかった反省の意味も込めながら、あまりにも理不尽で非合理な推進派の主張をこれ以上、言いたい放題にさせてはならないという気持ちで、既存の医療を抜本的に見直し、新しい医療を再構築するという私の元々の意向とも合致して、今できる限りの力を注いでいます。 コロナ騒動に関しては、自分がいくら騒いだところで止められそうもない無力感を感じ続けてきました。

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聖書朝礼【シメオンとアンナ】

【朗読個所】ルカによる福音書2章22節~40節  今日の朗読について,22節にある「両親」とは,母マリアと養父ヨセフのことです。「その子」とはイエスのことです。つまり,マリアとヨゼフが当時の律法にしたがって,初めての子・イエスを,神に差し出す意味で,エルサレムに連れて行ったときのことがかかれています。日本でも,お宮参りという儀式がありますが,子どもが生まれて間もないうちに,聖なる場所に連れて行き,その子どもの将来の無病息災を祈願する儀式というのは,古来より世界のあちらこちらで行なわれているものです。イエスの当時のイスラエルでもそうだったのでしょう。産後40日を経過したときに神殿に行って供え物をする習慣がありました。

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「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

中絶に反対し、命の大切さを訴える行進「マーチフォーライフ」が21日、東京都内で行われた。小さな子どもから高齢者まで、約40人が参加。カトリック築地教会(東京都中央区)から日比谷公園(同千代田区)までの道のりを約1時間にわたって練り歩き、中絶によって数多くの胎児が命を落としている現実を訴えた。 中絶は、日本では1948年に施行された優生保護法(現母体保護法)によって合法化された。その後、中絶の件数は急増し、1950年から2019年までの70年間に、3895万人の胎児が命を奪われた。これは、第2次世界大戦における日本の死者数310万人の12倍に匹敵する。

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〜「学園」の記憶 〜戦後80年 戦争孤児に思いを馳せて

昭和20年8月15日 終戦から間もなく80年を迎えようとしています。 私が生まれた昭和26年は、未だ未だ戦争の傷跡が深く残っていました。 和歌山市塩屋の秋葉山のふもとには、戦災で親を亡くした子どもたちが暮らす「学園」と呼ばれていた施設がありました。

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AI時代に読書立国を目指せ!?

愛読書の人間学を学ぶ月刊誌「致知6月号」のテーマは“”読書立国”。スマホが読書習慣を阻害し、町の本屋が減り続ける社会に対して警告を発している。 最近、当ブログで「致知」の記事の紹介が増えているが、専門家の方々の、日本国の将来に対する懸念事項に深く同意することが多いため、皆さんにも是非とも知っていただきたいとの思いからだ。 今回注目したのは、建築家安藤忠雄氏と、iPS細胞でノーベル賞受賞の山中伸弥氏の「読書は国の未来を開く」と、お茶の水大学名誉教授内田伸子氏と脳トレで有名な東北大学川島隆太氏の「AI時代に負けない生きる力を育む子育て」の記事だ。

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記念写真を撮らせない息子から気づいたこと

今日はこのブログを始めて2日目。 昨日からいつにも増して大好きな息子とのことをずっと考えてワクワクしています。(*^_^*) 家族旅行や息子と一緒にお出掛けすると、記念にみんなで写真を撮ります。 息子は、写真を撮る場所には行ってくれるのですが、なかなかカメラの方を向いてくれません。というか、いつもどこか違う方向を見ています。表情も笑顔はなく、どちらかというと変な表情です。

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「死から命へ」    2023/11/1

◆命の賜物 私たちはみな、神様からこの命をいただいて生きています。どう生きるかは、すべて私たちに任せられています。自由気ままに生きようと、神の従って生きようと、それは全くあなたの生き方に刻まれているからです。パウロは、こんな風に言っています。「もはや、わたしが生きているのではなく、キリストがわたしの内に生きている」(ガラ2:20)と。彼はいただいたこの命をすべてキリストに託しているということです。このような命のあり方をみて、私は「命の賜物」と呼びたいのです。この命は、もはや私のものでなく、神のものなのです。

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モーセと「神の娘(バト・ヤー)」の話

キリスト教最大の祝日「復活祭」(イースター)が終わった。1日は聖月曜日だったので、オーストリアなどカトリック教国では休日だった。そこで前評判の高かった3部構成のネットフリックスのシリーズ「神と交わした約束: モーセの物語」をストリーミングポータルで観た。3月27日から観ることが出来る。 エジプトから神の約束の地カナンに向かってモーセが60万人のイスラエル人を率いて「出エジプト」するスケールの大きい物語はこれまでも何度も映画化されてきた。当方も昔、名優チャールトン・ヘストン主演の映画「十戒」を観たことがある。 ネットリックスのシリーズは「神と交わした約束: モーセの物語」というタイトルが付き、第1部「預言者」、第2部「災い」、第3部「約束の地」の3部作から構成、各1時間半程度だ。テキストパネルを使って、各エピソードでは神学者や歴史家が登場し、モーセの物語についてその見解を語るから、モーセの人柄やその歴史的背景がより理解できるようになっている。

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人は誰でも「幸福」を求めている

20日は「世界幸福デー」だった。それに合わせて慣例の国連「年次世界幸福度報告書」(調査期間2021年~23年、143カ国を対象)が発表されたが、それによるとフィンランドが7年連続、世界で最も幸福な国に選ばれた。2位はデンマーク、3位アイスランド、4位スウェーデンと北欧4カ国が上位を独占した。同時に、調査を担当した学者たちによると、幸福度の国のランクでは多少の変化が見られたが、世界の幸福度の不平等は過去12年間で全ての地域と年齢層で20%以上増加した。

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【ほんのさわり】中野幸次『清貧の思想』

-中野幸次『清貧の思想』(1996年11月、文春文庫)- https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167523039 【ポイント】 著者は、「消費者」とは「人間侮蔑的な言葉」であるとし、「何が必要であって何が必要でないかを検討し社会の仕組み全体を変えねばならぬ時に来ている」としています。

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荒野で叫ぶ難民たち〜ワルサン・シャイアの詩が語る真実

詩人ウォルサン・シャイレは、彼女の詩「家」の中で次のような一節を作り、強い共鳴を呼び起こしました。 「誰も家を離れない / もし家がサメの口でないなら。」 「国境に向かって走るのは / 街全体で走っている人々を見たときだけ。」 「誰も自分の子どもを船に乗せない / 安全な大地よりも海が安全でない限り。」 今日、私たちは世界的な難民危機に直面しています。2024年中旬、難民の数は4370万人に達しました。これに加えて、内部避難民が7210万人、亡命希望者が800万人に達し、世界中で家を追われた人々は合計で約1億2260万人に上ります。

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「低い自己肯定感、不幸でなくても不利で不便(3)」

〈最も自己肯定感の低い職業は?〉  今日で最終回。師によれば、最も自己肯定感の低い職業は看護師とのこと。その理由は「完璧で当然だから」。つまり、完璧が当然で、そうでないと患者から責められるからです。100点が当然で、そうでなければ、まるで0点かのような評価も。それは、保育士も同様で、100点に満たない減点分は、保護者からのクレームとなって、返ってきます。

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「低い自己肯定感、不幸でなくても不利で不便(2)~伴侶選択」

〈伴侶選択に影響〉  特に日本のクリスチャン女性は悲しい程、自己肯定感が低いです。真面目さが完璧主義につながり、マイナスに作用している面もあるように感じています。伴侶選択を見ていると、二極化しているように観察します。

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【意見】 染色体差別を危惧する

読者の皆様は令和7年度 母子保健対策関係予算概算要求の概要に出生前検査を進める予算が組み込まれていることをご存知でしょうか。これは2023年度から予算化されて「ダウン症の生命の選別排除を目的とした出生前診断」を全妊婦に周知させるという政策です。具体的には妊婦が母子手帳をもらいに保健所や保健センターに来た際に、保健師の方が母子に関する情報提供を行う一環で、胎児の障害や奇形などに関するパンフレットを渡して出生前検査のことを説明しています。このパンフレットを見てホームページに誘導するQRコードなどもありますが、妊婦が不安を増大することになります。

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日本の悲しい顔

高齢化が急速に進む日本ですが、今年「敬老の日」を前に総務省が人口動態調査を発表した。それによると、日本の高齢者数は2023年9月から2万人急増し、3625万人となった!その主な理由は過疎化だと言われます。 1億2800万人をピークに1億2500万人まで減少した日本の人口は、さらに減少する可能性があると思います。この傾向の背景には少子化があり、おそらく日本が今直面している最大の危機であります。政府はこの問題に取り組むための対策を講じたかもしれないが、より多くの若者が独身を選んだり、たとえ結婚したとしても、仕事の見通しが立たない、生活費がかかる、社会通念などから子供を持つことに消極的になっていると思います。若い世代は自立したライフスタイルを好み、一人でいることを好むようだが、これは、伝統的に集団志向の強いこの国にとって大きな変化であります。

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金子みすずの世界

昨夜のNHK総合夜10時からの「歴史秘話ヒストリア」を見ました。例の「こだまでしょうか」の詩の作者「金子みすず(1903~1930)」がテーマでした。 小さい頃からの苦労の連続にもかかわらず、ある時は「魚」の気持ちになって、ある時は「雪」の気持ちになって、素直にいろんな視点で詠った言霊に、西条八十(青い山脈など作詞家)も天才と称賛!当時は「童謡詩人会」には与謝野晶子と金子みすずの二人だけしか女性はいなかったそうで、東京に出て行けば、もっと活躍の場があり、もっと有名な詩人になっていたと思われるが、故郷(山口県仙崎)に留まったそうだ。弟の熱意もあって、やっと昭和の最後(1984)になって全集が発行され瞬く間に「金子みすず」の名が広まった。この番組でもいろんな詩が紹介されましたが、「こだまでしょうか」の詩は、仕事を失い、遊郭で遊びまくる夫との確執で、離婚寸前の状態の中で生まれた詩だったとか。夫を変えたい、いつか変ってくれると信じて我慢していた頃、夫の厳しい言葉に、厳しい言葉で返さず、優しい言葉で返せば、いつかは優しい言葉が返ってくると思ったのでしょう。その心情が

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司教の手紙 ㉚ 平和の源としての兄弟愛

教区の皆さま、お元気でしょうか。前回、家族の中の親子関係について考察しましたので、今回は兄弟関係についてお話したいと思います。 兄弟関係とは、基本的には血縁による繋がりです。しかし平等ではありません。同じ親から生まれた間柄ですが、年齢差、能力差、健康・不健康の差などを見るとそう言えます。それでも、両親はいろんな意味で不平等な子供たちをできるだけ公平に愛そうと努めます。

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免疫学者ファウチ博士の予防恩赦に反対

 バイデン米大統領は20日、退任直前にトランプ現大統領の政敵と見られる人物に対して予防的恩赦を与えた。恩赦を受けた人物は、免疫学者アンソニー・ファウチ博士、トランプ氏の元統合参謀本部議長マーク・ミリー氏のほか、議会襲撃事件の調査委員会の全メンバーが含まれていた(その中には、リズ・チェイニー元下院議員やアダム・シフ元下院議員が入っている)。調査委員会は、米議会議事堂が襲撃された事件の背景や責任者の役割を調査するために設置されもので、トランプ氏の事件との関与などが調査された。

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恐れることなく、イエスの招きにこたえよう

(ルカ5:1-11) 今週の「漁師を弟子にする」という物語は、中田神父にとって非常に慰めになります。私が小学生の頃、漁師は「危険で、きつい仕事」の代表格でした。同時に、中学を卒業して手っ取り早くお金を稼ぐのに「もってこい」の仕事でした。それは裏を返すと、「勉強ができない人が行き着く仕事」というイメージでした。

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子どもたちに対する戦争:体外受精 — 70〜75パーセントの子どもが生き残れない(パート14)

(この記事は、「子どもたちへの戦争」を引き起こしている大人の強迫観念を明らかにするノボトニー 神父による継続中のシリーズの一部です。) 体外受精(IVF)の技術を使って何百万人もの赤ちゃんがこの世に誕生しています。この方法で夫婦が切実に望んでいる子どもを提供することができるのです。そして、多くの尊い新しいいのちを誕生させ、何百万人もの親に本当の幸せをもたらしました。そのため、現在、多くの人々は体外受精を不妊症の解決策と考えています。しかし、そうではありません。最初の体外受精児であるルイーズ・ブラウンが誕生して以来、多くの問題が表面化しています。これらの問題は、生殖補助医療(ART)ビジネスに見出すことができます。

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司教の手紙 ㉙ 家族の中の親子関係

教区の皆さま、お元気でしょうか。今回は家族の中の親子関係についてお話したいと思います。 一組の男女が結婚して夫婦になります。その夫婦に子どもが生まれるとその子どもに対して、夫婦は親になります。つまり、夫婦に親としての新しい使命と責任(法律上の権利と義務)が生じるわけです。そうすると、親は子どもに対して、自分は親である、というよりも、親になったという方が正確な表現であります。

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「食べられない病気」盂蘭盆会と餓鬼道

盂蘭盆会と餓鬼道 八月には月遅れのお盆があり、日本民族大移動の月だ。お盆(盂蘭盆会)は立秋過ぎ旧暦七月十五日を中心とした行事だった。しかし明治五年の改暦でグレゴリオ暦が採用された結果、七月十五日は満月ではなくなり、かつ梅雨の時期にずれてしまった。明治新政府のお膝元である東京近辺では改暦に従ってお盆も新暦で行われた。しかし他の地域では旧暦のまま、あるいは月遅れで行うようになった。照明が発達して盆踊りに月明かりの必要性も無くなって、現在では東京以外の大部分の地域で月遅れのお盆が行われている。

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日本被団協:ノーベル平和賞受賞おめでとう!

12月10日オスロでノーベル平和賞の授賞式が行われました。そのスピーチを被団協代表委員の田中熙巳さんがされました。田中さんは92歳のお年です。渡航の2週間ほど前まで体調を崩し、その中で強い重圧を感じながら原稿を書きあげられたとのことでした。田中さんは中学1年の時原爆で被災された当時のことを生々しく述べられるとともに、原稿にない日本政府の在り方(被爆者への保障問題)に対しても言及され、いろんな面で世界に衝撃と共感を与えられた。

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司教の手紙 ㉘ 社会の最小共同体としての家庭

教区の皆さま、お元気でしょうか。今回も家庭についてお話したいと思います。 家庭は「社会の細胞」⇒ 教会の伝統的考え 教会は伝統的に家庭を「社会の細胞」という風に理解しています。その訳は、多くの家庭が同じ問題を抱えているとそれは社会問題に発展するし、社会に問題が起こるとそれは家庭にダメージを与えるということになるからです。例えば、家庭内暴力が多発すると、それは社会問題化とし、自然災害や戦争勃発、また経済不況などでも家庭はダメージを受けます。このように身体とその細胞の関係のように、両者は密接につながっているという理解です。それにはともに共同体であるという共通認識があります。

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