日本 プロライフ ムーブメント

『新しい鳥たち』について

最近、ときどきモーセの十戒のことを考える。ISなどによるテロが身近に報じられるようになった、ここ二年くらいのことだと思う。  『旧約聖書』の舞台は、まさにISやボコ・ハラムみたいな「ならず者」たちが跋扈している荒野である。力に物を言わせて乱暴狼藉、非道のかぎりを尽くす。この者たちをなんとかしなければならない、ということで一神教の神が招来される。地上の何よりも強力な神が下す命令として「殺してはならぬ」「犯してはならぬ」「盗んではならぬ」といった戒律がある。そうやって非道を押さえ込もうとした。  その後、一神教の神は、法にかたちを変えてヨーロッパを統治する原理になっていく。近代以降は、自由・平等・友愛の民主主義というジェネリック仕様で、さらに世界に敷衍されていく。その世界が、いま行き詰まっている。

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平和 / 愛媛新聞PR誌「アクリート」寄稿 言葉にかまけて

現在の日本は、戦争がないという意味では平和かもしれない。でも平和だから安全であるとは、かならずしも言えない気がする。目下、身近なところでぼくたちの安全を脅かしているのは、まず放射能であり、もう少し視野を広げると、ウイルスやテロということになるだろう。 これらはどれも目に見えない。そしていつでも、どこでも生み出される可能性がある。福島の事故でいちばんショックだったのは、たとえ百キロ、二百キロ離れたところでもホットスポットになりうるという事実だ。原発から半径二百キロといえば、ほとんど日本中がカバーされてしまうだろう。つまりぼくたちは誰もが、潜在的に避難民ということになる。

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愛 / 愛媛新聞PR誌「アクリート」寄稿 言葉にかまけて

愛について、顰蹙を買うまでに語り倒したいと思っている。いい歳をして「愛」などと言うと、あいつおかしいんじゃないかと思われるかもしれないが、たしかに。でも皆さん、ちょっとまわりを見まわしていただきたい。世界中の至るところで武力紛争、内戦、テロ、威嚇、制裁……それが常態になっている。いったい誰がなんのために戦っているのか、ぼくたちからするとよくわからないことも多い。ただ憎しみと暴力の連鎖だけが地球を覆っているように見える。

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