私がなぜ、ここまでHPVワクチン接種後に健康被害を受けた方々の支援に力を入れるのか。
どんな理由も後づけになってしまうところはありますが、まずはHPVワクチン裁判傍聴で国・製薬会社側のあまりにもおかしな証言を知ってしまったこと、もう一つは、裁判傍聴を通じて被害者の方々と顔の見える関係になったこと、これはすごく大きいと思います。
やっぱり実際に話を聞いて、交流させてもらうと、この懸命に頑張っている人達の力になりたいという気持ちが強くなりますし、ましてやそれが自分の属する医療業界の傲慢さがもたらした被害であるわけですから、この暴走を止められなかった反省の意味も込めながら、あまりにも理不尽で非合理な推進派の主張をこれ以上、言いたい放題にさせてはならないという気持ちで、既存の医療を抜本的に見直し、新しい医療を再構築するという私の元々の意向とも合致して、今できる限りの力を注いでいます。 コロナ騒動に関しては、自分がいくら騒いだところで止められそうもない無力感を感じ続けてきました。
自分の中でこのコロナ騒動の結論はすでに出ていると言っていい状況で、すでに私なんかよりずっと影響力のある方々が頑張ってくれているので、私のリソースをそこに割く必要はそこまで大きくないと思う一方で、このHPVワクチンの問題について積極的に情報発信をしている医療者がまず見当たりません。
軽くHPVワクチンについて調べれば出てくるのは推進派の言説ばかりです。
その結果、当事者や薬害訴訟弁護団や支援者の皆様が反ワクチンのレッテルを貼られながら奮闘し続けているような状況です。
しかし、その声は極めてまっとうなもので、彼女たちが誹謗中傷を受けることが極めて不合理に感じられました。
それに対して推進派医師の言説は極めて浅いもので、彼らの主張は簡単に言えば「世界中の医学研究でHPVワクチンの有効性と安全性は認められている」という主張です。
しかし、すでにいくつか検証してきたように、HPVワクチン推進派の医学研究は精査すればするほど穴だらけだということもわかってきます。
そんな中で、私は医師としてこのHPVワクチン推進派の極めて歪んだ構造を知ってしまったと、そしてこの裁判は残り1年半で判決が出てしまうという状況の中で、未だにこの問題に関心を持っている人はごく少数派です。
少なくともコロナワクチンのような大規模デモ行動までには至っていません。
逆に言えば、皆が異議を唱える可能性のある方々の注意が、ほとんどコロナワクチンの問題に集中してしまっているような状況でもあります。
それであれば微力ながらも医師の立場として、権威もなにもないただの一介の医者に過ぎないけれど、いや、だからこそ自由に発言できるという強みを活かして、この問題のおかしさを冷静に指摘し続けることが少しは役に立てるかもしれないと思ったのです。
論理的に考えれば、このHPVワクチン薬害訴訟は、どう考えても原告が勝たないとおかしいです。
もし万が一にもこの裁判で原告が負けるということがあろうものなら、この国は、ワクチン接種後にどれだけ過酷な被害が起こったとしても、心因性として100%本人の責任だとする製薬会社の主張が認められたという実績(判例)を作ってしまうことになります。
そうなると終わりの始まりです。今後ワクチン接種後にどんな出来事が起こっても「ISRR」として片付けられることになりますし、まともに治療されることもないでしょう。
そしてこの裁判結果は、今後起こるすべての薬害裁判に暗い影を落とすことにもなりかねません。
一般的に証明の難しいワクチン接種と健康被害との間の因果関係に関して、9年にも及ぶ原告とその弁護団・支援者の並々ならぬ努力の甲斐あって、「自己免疫性脳炎・脳症」の病態が起こっているところまで明らかにしてくれました。
言い換えれば、心因性と診断することに明らかな矛盾を生じる状況まで明らかにしてくれました。
それによって「原告は全員心因性である」と主張すればするほど、無理が出る状況になってしまっていて、HPVワクチン推進派の主張の矛盾がどんどん明らかになってきている状況なのです。
しかしこの問題に関心を持たなければ、キャッチアップ接種でHPVワクチンの積極的勧奨が再開されたのだから、きっと一時期話題になっていたHPVワクチンの問題は解消しているのであろうと、大多数の医師は深く考えずに今まで通りにワクチン接種を推奨したり、その医師の言うとおりにしたがって、対象者も深く考えずにHPVワクチンを打つということが繰り返されているのが現状だと思うのです。
推進派の言説のおかしさに気づいた身として、それだけはどうしても許せないのです。
だからせめて私の手の届く範囲の人達には、HPVワクチン推進派の言説がいかにおかしいのかを知ってほしいと、ひいては、医療界が今いかにおかしな思想に支配されているのかを知ってほしいと想い、力の限り活動しています。
「反ワクチン」と差別的に呼ばれるのは本意ではありません。私はワクチンに反対の立場をとっているだけです。
「私は反ワクチンではありません」と前置きをしないと、ろくに話を聞いてもらえない風潮もいかがなものかと思っています。
最初から聞く気もなく私を罵倒したり、誹謗中傷してくる人は論外としても、大多数の聞く耳を持ってくれる人達に対しては、むしろワクチンに反対の立場をとっている私の方がまともなことを言っているのではないかと思ってもらえるように、汚い言葉を使わずに、おかしさを論理的に指摘し、医者がおかしな言説を言っていられなくなる状況を作るのに一役買えればと思っています。
一つの目標としてはHPVワクチン薬害訴訟の判決のその日まで、一人でも多くの理解者を増やすように情報発信を続けていきたいと思います。
…これはあまり考えたくはないことですが、ここまで論理的に原告に利があっても安心しきれないのは、製薬会社側の巨大な利権に、すでに国ごと取り込まれてしまっているからです。
国はHPVワクチンで勝訴すれば、コロナワクチンの薬害も何年かけて裁判しても決して認めることはないでしょう。
推進派医師は被害が発生しても、ろくに治療も救済もせず、どれだけ数が増えても、これからもきっと因果関係不明で逃げ続けるでしょう。
三権分立とは言いながらもすでにそうは思えない実例も発生していると個人的には感じているところなので、今回の裁判も非合理的な判決が絶対に下されないという保証はありません。
しかし仮にどんな判決になったとしても、この日まで私たちが頑張り続けてきたプロセスはきっと無駄にはならない話です。
その日からディストピアが始まったとしても、それでも医療に惑わされずにしっかりと生きていくことができると、この情報発信活動を通じて、そうした人がたくさんになっていく世界へとつながることを願うばかりです。
Shuugo・Tagashira(タガシラ シュウゴ)
田頭 秀悟
オンライン診療医
主体的医療ダイアロジカルスクール(Proactive Med Dialogical School)
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