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結婚して2年後にその2人は離婚

 


質問:学生時代、とても相性の良さそうなカップルを知っていました。2人はいつも一緒で、私たちは皆、彼らはとてもお似合いだと思っていました。ところが、結婚して2年後にその2人は離婚してしまったのです。 


答:最近、若いカップルが一緒にいる光景をよく目にします。放課後や週末、彼らはいつも一緒にいて手をつないだり、お互いに甘い言葉をささやきあったりしているのです。とても相性の良い、愛し合っているカップルなのでしょうか?とんでもありません。彼らはロマンチックな感情に流され、お互いが一緒にいて幸せというよりも恋に恋している2人の人間に過ぎません。2人だけの時間ばかりを過ごし、他の友人と過ごしたり、個人的趣味や勉強を怠っているのは健全でありません。なぜなら1人の人間だけで相手のニーズにすべて応えることは不可能だからです。まるでお気に入りのスナック食品ばかりを食べ続けているようなものです。適切な栄養を摂っていないのでしばらくすると病気になります。そのような関係を続ければそのカップルはほどなくお互いに飽きてしまう事でしょう。本当に良好で健全な関係であれば、彼(彼女)と様々な事を共有したいと考えますが、相手が個人的に成長することも許容します。 

2人の相性が良いとは一体どう言う意味なのでしょうか?多くの人はあたかもそれが最重要であるかのごとく性的相性をことさら強調します。相性が良いと言うのは、一緒に平和に暮らしていくために、パートナーが一個人として純粋にあなたに合っているかどうかという事です。これはつまり、お互いが相手の考え方に耳を傾け、人格的違いを受け入れることができ、しかも2人にとって大切な事柄に関しては意見が一致している、という事です。こうした点で2人が同様の見解を持っていれば、合意に達するのが自然と早くなります。 

幸わせな結婚生活を送るためには責任と努力が不可欠

幸福な結婚は降って沸いて来るわけではありません。結婚生活を成功させたいのであれば、努力する必要があることはお分かりだと思います。2人の人間が人生を共有しようとするのですから、どんな結婚にも障害は付き物です。楽しい結婚生活を送るためには問題に立ち向かい、解決する必要があります。これには時間、努力、そして責任が必要です。もし関係がうまくいかなかった場合は別れれば良いという考えのまま結婚に踏み切るカップルがいますが、力を合わせて問題を懸命に解決していこうという姿勢があまり見られないため、結婚生活がうまくいく可能性は減ってしまいます。お互いの責任が絶対的かつ生涯に渡るものである必要はここにあるのです。絶対的責任とは、自分の欲求以前に相手の要求がまず第一である、ということです。 

責任が必ずしも結婚上のすべての問題を解決するとは限りません。難問に直面した夫婦が適切なアドバイスを送れる第三者に時には助けを求めるかもしれません。しかしながら責任は問題解決に非常に良い環境を生み出します。なぜなら、あらゆる状況に陥ってもその困難な時期を堪え、切り抜け、解決しようという意志と決意を示すからです。様々な困難を努力の末乗り越えた多くの夫婦は、現在の結婚生活が順調なのは、今までの努力があるからこそであると認識している事でしょう。 

結婚とは、生涯を通じての責任であり、配偶者や家族のためにはすべてを捧げて努力するという意志を必要とするものです。重要な点を再確認すると、すでに良好な友人関係にあるカップルで、お互いに絶対的かつ生涯を通しての責任を持とうとする用意のあるカップルは、幸福な結婚生活を送る可能性が非常に高いと言えるでしょう。 

Lee, John Ooi Peng (リー・ジョーン)
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2002.9.8.許可を得て複製