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HPVワクチンにしか存在しない添加物を熟考する


HPVワクチンは他のワクチンに比べて、抗体が強力に産生されるよう設計されているワクチンだと言われています。

なぜならば、HPVワクチンの場合は、血液中に抗体を作らせるだけでは不十分で、感染経路だとされる性交渉がいつ起こったとしても、子宮粘膜へのHPVの侵入を防げることができるように、持続的に子宮粘膜から滲み出てくるほどにたくさんの抗体産生を促す必要があるからです。

HPVワクチンを開発した製薬会社はそのための技術を生み出したとされていて、その技術によって、一説では10年以上抗体をそれほどまでに産生させ続けることができると言われています(個人的にはその説は怪しいと思っておりますが)。

ではそこまでに強力に抗体を産生させることのできるHPVワクチンならではの技術というのは具体的に何なのでしょうか。

この点について製薬会社が明言しているところを見つけることはできていないのですが、ワクチンの抗原(HPVワクチンの場合はL1タンパク質)の部分以外で、それまでのワクチンには入っていない特異な添加物として2価HPVワクチン(商品名:サーバリックス)の場合、MPL(3-脱アシル化-4′-モノホスホリルリピッドA)と呼ばれるものが入っていることに気づきます。

今回もちょっとマニアックですが、その「MPL」とは何かについて軽く調べてみようと思います。「MPL」について知る前に、「リピッドA」という物質から押さえておこうと思います。

リピッドA」は「MPL」の「L」の部分に相当する物質ですが、「グラム陰性細菌の毒性の原因である内毒素(エンドトキシン)の構成成分」と説明されています。

グラム陰性細菌というのは、「グラム染色という方法に染まらないタイプの細菌」という意味なので、あまり重要ではありませんが、ここでのポイントは「リピッドAが内毒素(エンドトキシン)である」ということだと思います。

内毒素」に対する言葉として「外毒素」という言葉があるのですが、「外毒素」は細菌が生きている状態で菌体の外に分泌する毒素であるのに対し、「内毒素」というのは、細菌が死んだときに細胞壁から遊離することで毒性を発揮する物質のことです。

つまり、このもともと毒性を秘めている「リピドA」を化学的に修飾したものが「MPL」という位置付けになっているということですね。

さて、サーバリックスの添付文書を見てみますと、「MPL」について次のように説明されています。

「グラム陰性菌Salmonella minnesota R595株のリポ多糖の非毒性型誘導体」

ということは、もともと毒性のあるリピッドAを色々と修飾することによってその毒性を失わせているということになるのでしょうか。

しかし、そもそも「MPL」を添加する目的はアジュバント、すなわち抗体産生を促すために炎症を惹起させるところにあるはずです。

ある面では非毒性型と表現し、別の面ではアジュバントで抗体を強力に産生させると表現する、これはダブルスタンダードになっているのではないでしょうか。

また別の資料を見てみると次のようなことも書かれていました。

(以下、こちらのサイトより引用)

3D-PHAD™ (MPLA Analogue)

高純度で安全かつ化学的に安定している3D-PHADは、TLR4の活性化により免疫系を刺激し、炎症誘発性性サイトカインと抗原特異的エフェクターCD4+およびメモリーCD8+ T細胞の産生をもたらします。3D-PHADは、モノホスホリルリピドA(MPLA)の合成類似体です。Salmonella minnesotaに由来するMPLAは、アジュバントシステムに対する大きな利点を持っています。ワクチンの有効性を確保するために様々な抗原と併用することが可能です。実証済みのその反応性により、投与液量を少なく抑えることができます。

3D-PHADは、PHAD製品群の一部であり、MPLAの3-脱アシル化体です。アシル鎖の数および位置を変えることで、様々な親油性と親水性の比率を生み出し、処方設計者は脂質デリバリーシステムに合わせて使用することが可能となります。3D-PHADは、インフルエンザウイルスおよびオピオイド過剰摂取問題に対応する有効な戦略を開発するために、ワクチン研究で使用されています。

(引用、ここまで)

HPV検査キット


ここで、わかることが2つあります。

1つは「モノホスホリルリピッドA」までが、Salmonella minnesotaという名前の細菌の中にもともと存在する内毒素成分であるということ、もう一つは、「3-脱アシル化」というプロセスは、「脂質デリバリーシステムに合わせて使用する」というのを目的にしているということです。

脂質デリバリーシステム」といえば、コロナワクチンにおける脂質ナノ粒子(LNP)が思い浮かびます。

脂質ナノ粒子の場合は、mRNAが壊れないように守りながら全身にワクチンを行き渡らせるという目的がありました。

3-脱アシル化」させた「MPL」には、何となくそれと同じような意図を感じますが、サーバリックスにはLNPに相当する成分がありません。

ただ、その代わりになるのが同じ脂質である「MPL」ということかもしれません。

「MPL」が内毒素で、「3-脱アシル化」することで全身に行き渡らせるということになるのでしょうか。

残念ながら、はっきりとしたことがわかりませんね。

ただ今回調べる限り、「MPL」を「非毒性型」と表現できる根拠を私は見つけ出すことができませんでした。

しかもこれはサーバリックスだけの話で、4価HPVワクチンのガーダシルと9価HPVワクチンのシルガード9には当てはまらない理屈のようです。

けれど、私にとってHPVワクチンが多大な薬害をもたらしていることはもはや明らかなので、引き続きHPVワクチンの中の何が、どのような理屈でそのような問題を引き起こしているのかについても考え続けていこうと思います。

Shuugo・Tagashira(タガシラ シュウゴ)

田頭 秀悟

オンライン診療医

出典 たがしゅうブログ

主体的医療ダイアロジカルスクール(Proactive Med Dialogical School)

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