日本 プロライフ ムーブメント

派遣される喜びのうちに ー マーチフォーライフ2017

日本で「マーチフォーライフ」を始めて今年で4回目。数寄屋橋の交差点から国会議事堂をめざして日比谷公園に向かう、 日本でもっとも華やかなデモコースを行くのが恒例だ。 しかし今年はいくつかの点からこれまでとは大きく様相を異にする歩みとなった。 

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この子が死んでしまったのに私が食べるなんて

私の診療室に小林里子さん(仮名)22歳が来るようになったのは、一年半前のことでした。高校生の頃からダイエットを試みることが幾度もあり、一時的に成功してもリバウンドでもとに戻ってしまいがっかりしてイライラが続き、今度は過食と嘔吐を繰り返す日々が続くといったありさまでした。体重が一定しないのと感情の波が激しいことの間にはかなりの関連性があるのです。抗うつ剤、安定剤、睡眠剤を服用しながら規則的な食事を摂る生活をしようと励んだ結果、精神的にも落ち着きを回復し、恋人もできて結婚したのです。新しい生活が始まり、希望をもって生活してゆきました。 

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最近目にした驚くべき数字。その2

これは以前から信じられなかった数字ですが、日本の自殺者の数です。年間約33000人。平成15年が34000人でそれ以降多少減少してはいるものの、ほぼ横ばいです。1日約90人が全国で自殺しているという、単純計算になります。この数字は自殺と断定されたケースのみで、変死者や失踪者を含めると年間10万人近くなるという説もあります。異常な数値だと思います。 

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危機にある赤ちゃんを救うために

皆様も、嬰児や乳幼児の遺棄事件、家庭内での虐待事件、虐待の末に死亡させてしまう事件などに、 心を痛めて居られることと思います。嬰児殺しの実行犯の90%は実母です。事件の数が多く、新聞も全国版では無く、 その地域の地方版にしか掲載されなくなっています。 

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いのち、この尊きもの

昭和56年4月マザーテレサは、東京池袋で行われた生命の尊厳を考える国際会議で、預言的言葉を述べられました。「 子は神の最高の贈りものです。日本は素晴らしい国です。日本人も素晴らしい。でもお忘れなく、 子を望まねばそれも消えます」と。今それが現実のものとなってきています。日本の人口動態で見てみますと、 2020年の総人口1億2532万人(70歳以上が約22%)がわずか45年後の2065年には8808万人( 70歳以上が約32%)に急減すると予測されています。また2019年度の15歳未満の子ども数は1533万人で、 38年間連続で減少して過去最少となっています。 今後も減少し続けて2065年度には898万人になると予測されています。 15歳未満の子どもの総人口に対しての比率は現在12.1%ですが、何と世界各国の中で日本が最低となっています。 1973年に200万人を超えていた年間の出生数は減り続けていて、2019年度は86万4千人となりました。 もはや回復不可能とも言われる日本の人口減少については、多くの方々が既に気付き危機感を持っておられます。 

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人口における戦い

2~3年前、私はケニアの西にある移動診療所で働いていました。移動先から帰る途中、道路を横切ったところに重症の病気の女性が横たわっているのを見つけました。彼女の健康状態は危ない状態にあったので、私達は彼女を5時間かけて一番近い政府の病院へ連れていきました。病院に着いたとき、彼女はあまりにも衰弱していて歩くことができませんでした。だから、私は、牛をわきに押しのけ彼女を待合室まで運びました。医師は酔っ払って地方の飲み屋にいたので、私達は親切な薬剤師と話すことに決めました。彼の薬局には1本のペニシリンと国際発展アメリカ合衆国代理店からの75000個のコンド-ムのほかは何もありませんでした。そこには手袋、注射器、ビタミン剤等基本的な医療の備えは何もないけれどUSAIDからの75000個のコンド-ムがありました。

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赤ちゃんの癒す力

赤ちゃんが何を考えているだろうかとか、赤ちゃんの心に何が起きているのだろうかとか考えたことがありますか。私は赤ちゃんに本当に戸惑った時がありました。私は赤ちゃんにどう話しかけ、赤ちゃんとどう関係を持ち、さらにはどう理解したらいいかわかりませんでした。どうしてお母さんが赤ちゃんが求めているものや、どこが痛いのかや、赤ちゃんの喜ばし方がわかるのか私はよく不思議に思いました。というのはお母さんは普通の言葉で赤ちゃんと意志疎通はできないからでした。 

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人のいのちに対する神の計画

序論 現在、新しい千年期の最初の復活祭のシーズンを迎えています。私たちは復活祭の重要性と、神がその子であるイエス・キリストの生と死と復活を通じて私たちのためにしてくださった全てのことを今もなお考え続けているのです。私たちは、素晴らしいことが私たちを待ち構えていることを知っています。60億の人々が生き、教育や科学やテクノロジーが発達した現在、21世紀が、宗教経験が増す時代になるか、大いに危険に満ちた時代になるか、そのどちらかであろうと信じることは当然のことだと思います。

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働くことが自然な日本人 ー「自分を見くびってはいけない」 玄侑宗久が語る仕事-4 (完)

「食べる」「寝る」と同じ。「仕事」は基本的な欲求  世界でもまれな気質ですが、日本人にとって働くことは決して苦役ではありません。欧米や他の国々の「ワーク」は、ノルマや義務を意味することが多いですが、日本人には、生きている限り働くことは当たり前で、寝食と何も違わない。外国の人々から「ワーカホリック」と非難を込めて呼ばれても、実はピンとこないというのが本音ではないでしょうか。 

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事が起きれば自力が出るー「自分を見くびってはいけない」 玄侑宗久が語る仕事-3

システムが壊れたら人間力しかない  このたびの東日本大震災では、多くの人が家や仕事環境を失いました。 私の住む福島県三春町にも避難してきた方々が多いのですが、 家だけではなく土地も失っていますから農業を再開しようにもかなわず、漁業はもちろん難しい。 それぞれの町の被害も甚大ですから、勤め先を失った若い人も数え切れないでしょう。 将来の計画が崩れ去ったと嘆くかもしれませんが、だとすれば別の道を見つけるしかありません。 進むべき道は自分の頭で思い描いていたことだけではないし、少ない経験の中で考えていた将来がベストとは限りません。 

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「本来の自分」信仰を捨てよう ー「自分を見くびってはいけない」 玄侑宗久が語る仕事-2

多くの職業現場を体験した20代 小説家とかお坊さんにとっては、どんな体験も肥やしになると考えて、私はさまざまな仕事に就きました。たぶん全体を知った上で仕事を選択した、というス タンスをとりたかったのでしょうね。ナイトクラブで水商売もしてみたし、土木作業もやりました。この機会にやらなければ一生しないだろうと思ったのがセー ルスマン。当時ワンセット二十数万円した英語教材を売るのですが、営業成績は悪くないのに売れるたびになぜかすまないような思いにとらわれる(笑)。 

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