クローニング正か邪か
最初のクローン動物として立証された羊のドリーは、エジンバラのイアン・ウィルナット博士によって最近公表されました。ウィルナット博士は大人の「ドナー」の羊から細胞を取り出し、その全ての遺伝子が活性化され成長して小羊になるように、その細胞に処置を施しました。彼はその細胞を、DNAを含む核を取りのぞいた雌羊の未受精卵と電気を用いて融合させました。その融合された細胞と卵は相互に作用しあい、小羊の胎児へと成長しました。雌羊のDNAは取りのぞかれてしまっていたので、胎児の中の唯一のDNAは「ドナー」のDNAでした。その胎児はそれから、「代理の母」となる羊の胎内に移植され、月が満ちて出産されることになりました。その結果がドリーで、「ドナー」の羊と遺伝的に全く同じ羊が生まれたのです。
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