殺戮へのチェンジ
異常なまでの熱狂のもとに2009年1月20日バラク・フセイン・オバマ・ジュニアは米国の第44代大統領に就任しました。米国の国内においては長引くイラク問題による疲弊感からの、世界各国においては未曾有の金融恐慌からのチェンジを期待され、またアフリカ系としての初めての大統領としてアフリカ諸国やイスラム系の各国からも心情的な応援が得られた結果と思われます。しかし選挙運動中においても彼の本当の人間性、特に最も大切な、どんなに小さくても人のいのちを尊ぶという倫理観を持っているかどうかについて論じられることはありませんでした。就任わずか三日目の1月23日に彼は、人工妊娠中絶を支援する国際団体に対する公的資金援助規制を解除する大統領令に署名したのです。また主に開発途上国に経済援助をする条件としてその国で妊娠中絶を推進させるために使われる、国連人口基金への予算拠出も再開される見通しとなりました。中絶反対派のレーガン大統領やブッシュ前大統領の時に生命尊重派が必死の努力で勝ち得たものを、中絶容認派のオバマ大統領はこともあろうに就任直後に破棄し、米国をひいては世界をいのちの文化から死の文化へとチェンジさせたわけです。
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