息子が生まれてからの物語1話目。今日から息子が生まれた時のことを書いていきます。
電話が鳴った。明け方の5時前。眠い目をこすりながら、電話をとると義母の声がした。「産まれたよ。早くおいで」
1996年6月29日、我が家の第二子、長男が誕生。最初の子が女の子なので一姫二太郎だ。子どもが産まれて嬉しかったのだが、少し焦った。予定よりも半月早く産まれ、名前が決まっていなかったから。10日以内には名前を決めて出生届を出さないと!そして、何より名前を決めていないとこの子を名前で呼べない。
長女の時は、ほぼ予定通りの出産。予定日に合わせて妻と二人でじっくり考えたが、今回はそうはいかない。
長女の時は、妻は実家に戻らず、当時住んでいたアパートのすぐ近くにある私の実家で出産後を過ごした。だからずーっと一緒だった。今回は、妻は実家に戻っての出産。一緒にはいない。子どもの名前をつけるのは、私の役割なので、結局、一人で考えることに。それは、さておき、とにかく赤ちゃんに会いに行こう!その日は土曜日で会社も休み。よかった。病院に着いた。息子と初対面。ちっちゃ~い。かわい~い。保育器に入っているので触れないけど、お父さん、わかるかな~?
そして、あらためて妻のところへ。産んでくれた妻へお礼の言葉を伝える。「ありがとう」。その後、赤ちゃんがかわいいこと、名前を早く考えないといけないこと、など話をしていたら私だけ病院の先生に呼ばれた。なんだろう?と思いながら、先生のいる診察室へ。「お父さんに、お話しないといけないことがあります」「はい」「まだ、しっかりとした検査をしないとわからないのですが、お子さんはダウン症のようです」「ダウン症…」初めて聞く言葉で、よくわからない。でも、なんだか普通ではいられないような…。
Shinnichi Tanaka
田中伸一
アクシスエボリューション代表
出典 自分らしく幸せに生きる 声を失ったダウン症の息子と生きて人生が変わった気づきブログ
Copyright © 2019年10月01日
2022年8月25日許可を得て複製