日本 プロライフ ムーブメント

御主人達へ

私は、特に世の夫達に、言いたいことがある。夫が妻に、「日にちを計算して安全な日になったら教えて」というのでは、まったく不十分である。妊娠とは夫婦二人の共同作業の結果なのだから。だから妊娠を避けるのも、二人が協力し合わなければならない。それは考えるに値する事である。夫婦が避妊しなければならない時、私達は「それはあなた方では解決できないから、私があなた方のどちらかを不妊状態にすることで解決してあげよう」とは言わない。自然な家族計画のやり方ではこう言う。「その問題はあなた方二人が情報を共有し、助け合う事で解決できます。」 

結婚生活の難しい課題である家族計画についていっしょに解決する場を与える事で、自然な家族計画がいかに夫婦間に幸せをもたらすか、ということが分かってきた。それは当然のことでもある。 

妻の身体の周期がどうなっているかを夫が知るのは大切な事である。夫は妻の記録をチェックすべきで、実はむしろ、夫の方から「今日はまだ安全日ではない」と言い出すべきなのだ。夫から誘って妻に断られ、誤解が生じるかもしれない状況よりはいいはずである。そうする事によって、あるメッセージが妻にストレートに伝わる。夫が「今はセックスしていい時ではない」と妻に言う事は、彼が妻の身体を求めるのは彼女自身を愛しているからで、自分の性的欲求を満足させたいからではなく、妻の幸せや家族の安全の方が大切だと考えている、と伝えているのと同じだからである。女性はそのメッセージをしっかり受け取り、夫の愛の深さを改めて感じ、同時に夫も、妻を愛しているという喜び、愛する人に何かをしてあげられる喜びを感じられる。 

女性にとって幸運なことに、ほんの数日経てば排卵後の安全な日が来て、夫と同じ喜びを感じることが出来る。その日が来れば妻は妊娠の心配もなく温かく夫を誘うことが出来、彼女の温かい愛の行為で夫の心と身体の欲求を満たしてあげることが出来る。それは誰でも体験することらしく、自然な家族計画を実施することによる精神的影響や夫婦間のハーモニーについて調査したところ、ほとんどの人が、以前よりずっと幸せな結婚生活になった、と答えている。以前よりもお互いが何を求めているか理解できるようになった、以前よりも相手の愛の深さを感じるようになった、そして愛の行為も、これまでの結婚生活の中で一番喜びと幸せに溢れている、というのである。 

大人の愛とは自分をコントロールする事である。人間は、寛容になれるからこそ高貴なのであり、だからこそ本能に従って行動するのみの他の動物達よりも優れているのである。 

Dr. John J. Billings
ジョン・ビリングズ 博士
英語原文より翻訳
Copyright ©2001
2003.7.1.許可を得て複製