美徳の倫理を中絶の問題に当てはめる
道徳論では、倫理的な人生を送ることの重要性は、人がその言動において、良くも悪くも成り得るという事実にあると言われている。すなわち、人の言動のひとつひとつ、つまりは人間要素の意図的な選択から生じる個々の言動が人の種類、言い換えると、個人が持つ人格を決定するのである。したがって、個人が持つ人格は、その人の意思決定に影響する。この見解に同意する人にとって、道徳的要素の観点から行動の正否を判断する上で最も重要になるのが、「このような言動により、自分はどんな人になるのか?」という疑問である。
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