若いスロバキア人の彫刻家の表現
.....中絶後の痛み、慈悲と許し

Zeidler,Dan (ジードラー・ダン)
英語原文
彫刻写真
翻訳:佐倉 泉 / 大岡 滋子
許可を得て複製

その彫刻は中絶を後悔し、深い悲しみのなかにいる女性を表しています。作品の第2の人物は、幼児の姿に表現された、中絶された子どもです。そしてその子は、深い感動を与える、見る者をいやしてくれるようなしぐさで、ゆるしを与えるために母のもとに来ています。

その作品を『生まれて来なかった子どもの記念』と名付けたマーティンは、彫刻が「私たちのために十字架上で亡くなった方が、信じるものに与える希望を表現し、その方がどんなに私たち全員を心にかけているか示しました」と語りました。

中絶後のトラウマのとても効果的表現として多くの人々に称賛されているその作品は、繊細にこの現実を伝えて、さまざまな感情と解釈を引き出しています。

20年以上にわたり中絶した女性の回復を助けてきた経験のある精神科医、マーサ シューピング医学博士は、「この美しいイメージは、中絶を受けた多くの女性の心に響くと、私は思っています。この彫刻は、彼女らの経験を力強く語ります。」と言います。

「これは、中絶後のいやしの核心部分の、非常に美しいイメージとなっています」と、支援グループ「ラケルのぶどう園」のケビン・バーク(LSW)はコメントしています。「神の恵みによって、中絶によって失われた子ども自身が、今、傷ついた母親、父親を、キリストにおける悔い改めといやしへと呼ぶ役割を引き受けているのです。」

自らも中絶経験があり、現在、中絶後のプログラムOperation Outcry(オペレーション叫び)で活動しているアトランタのジュリー・トーマスは、次のようにコメントしました。「その少女が赤ちゃんでないのが私は好きです。私たちは聖書の勉強の時間にそれについてしばしば話します。そして、どういうわけか、私たちの多くは、天国に行った時、自分の子どもはこの彫刻の子どものようによちよち歩きの幼子であるだろうと信じています。また、子どもの外観がほとんど天使のように『透明な』ところも好きです。母親は、非常に苦悩にさいなまれているように見え、その苦悩が現実のものとして見る者に迫ります。私は、子どもが母の頭に触れるために手を伸ばしているのが好きです。私は触れられているのを感じている母を想像することができて、彼女が立ち上がり、前よりも頭を高く上げて立つだろうと想像できます。このイメージは非常に力強く感動的で、おそらく、子どもを中絶した母親をいやしの第一段階に導くものだと思います。」

中絶を経験し、Proyecto Esperanza(希望計画)によっていやしの過程で援助の手を差し伸べてもらったラテンアメリカの女性、ミシェルは次のように言います。「その彫刻は、単純で…素晴らしい。私は胸がいっぱいになりました、そして、私は時間をかけてそれを見ようと立ち止まりました…私は、いろいろなことを感じました…手で覆っている顔に凝縮された彼女のすべての痛み。恥も伝わってきます。…そして、彼女に触れるために手を伸ばして彼女を祝福する娘は、私にとって、神の愛を通しての、ゆるしの極み、その子どものゆるしの極みを示しています。子どもが透明であることは、彼女が清らかな場所から来たことを意味しています。この彫刻は、悲しみの段階を通った後に感じるいやしについて私に語りかけます… 素晴らしい…本当に素晴らしい。」

「この彫刻には、心を揺さぶられます」と、中絶経験者のための黙想会を手伝う経験豊かなリーダー、ミルウォーキーのマルケット大学のウィリアム・クルツ神父(イエズス会)は言います。「それは、数年過ぎても悲嘆のうちにある中絶後の母親が必要とする、ゆるしといやしのメッセージです ... それは、母親の激しく深い悲しみと、中絶された赤ちゃんの尊厳の両方に、直接的に、そして、見事に語りかけます。」

この記事のために取材を受けた数人の人々は、この力強いイメージを広める際に、支援と和解の必要性を感じる人のために、照会先を用意するべきだということを強調しました。そのため、「ラケル・プロジェクト」(www.hopeafterabortion.org)や「ラケルのぶどう園」www.rachelsvineyard.org) のようなプログラムの連絡先を添えることが勧められます。

マーティンの兄弟、マレック・フデチェックは、世界中から寄せられる彫刻への肯定的な反応にとても驚いたと言います。「私たちは、これほど反応があると思っていませんでした。…マーティンが目指したのは彫刻するということで、有名になることでなく、人のいのちの尊さと、受精の瞬間からそのいのちを守らなければならないことを訴えることだったのです。」

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