「夫婦に映し出される神の愛」結婚の秘跡を考察、教皇一般謁見

Vatican Radio broadcasts (バチカン放送局)
バチカン放送局 日本語課
謁見とアンジェラスの祈り
出典 バチカン放送局
2014年4月2日掲載
許可を得て複製

教皇フランシスコは、バチカンで2日、水曜恒例の一般謁見を行われた。会場の聖ペトロ広場には、暖かい春の日差しの下、およそ8万人の巡礼者が集った。謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇はカトリック教会の7つの秘跡をめぐる考察の最後として、「 結婚の秘跡」を取り上げられた。教皇のカテケーシスは以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日は結婚の秘跡について話しながら、秘跡についての一連のカテケーシスを終えたいと思います。

結婚の秘跡は、わたしたちを神のご計画の中心へと導きます。それは神と神の民、 すなわち神とわたしたちすべてとの契約の計画、交わりの計画です。聖書の最初の書「創世記」の初めに、 神の創造の話しがありますが、そこにこのように記されています。「神はご自分にかたどって人を創造された。 神にかたどって創造された。男と女に創造された。…こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる」 (創世記1,27; 2,24)

神の似姿とされたのは、この夫婦でした。それは男と女、男だけでもなければ、女だけでもない、その両方でした。 神にかたどられた者の姿、それは男と女の契約の中に表される、神とわたしたちとの契約、愛の姿でした。 これは素晴らしいことです。わたしたちは神と神の愛を映し出す者として、愛するように創造されたのです。 男女の夫婦としての一致の中に、満ち満てる命の相互性と交わりへの召命の実現を見るのです。

一人の男と一人の女が結婚の秘跡を祝う時、言わば、神は彼らの中にご自分を映し出され、 彼らの中に神の愛の原理とその消えない性格を刻まれます。結婚はわたしたちに対する神の愛のかたどりなのです。実際、 神ご自身もまた交わりです。父と子と聖霊の三つのペルソナが永遠に、完全な一致のうちに生きておられます。 神は夫と妻の二人をただ一つの存在とされる、これがまさに結婚の神秘です。聖書は強い表現をもって「一体」 と記しています。男女の結婚における一致は非常に密接なものです。 共に生きることを決意した男女の中に神の愛が映し出される、これこそが結婚の神秘なのです。それゆえに、 男は自分の両親を離れ、妻と生きるために出て行き、妻と固く結ばれ、聖書の言うように「一体」となるのです。

聖パウロは、エフェソの教会への手紙の中で、 キリスト者の夫婦の中に大きな神秘が映し出されていることを指摘しています。その神秘とは、 キリストと教会との間に打ち立てられた婚姻関係です(エフェソ5,21-33)。教会はキリストの花嫁です。これは、 結婚がある特定の召命に応えるものであると共に、一つの奉献と考えられるべきことを意味しています。 男と女はその愛において奉献されるのです。実際、 夫婦は秘跡の力において、一つの使命を託されます。それは、キリストが教会を愛し、 教会のために忠実と奉仕のうちに命を捧げ続けるその同じ愛を、 単純な毎日の生活を通して目に見えるものとしていくという使命です。

結婚の秘跡にそなわる神のご計画はなんと素晴らしいものでしょう。それは単純さのうちに、 また人間の弱さのうちにも実現します。夫婦の生活にどれだけの困難と試練があるかはご存知でしょう。 大切なのは神との絆を生き生きと保つことです。真の絆は常に主との絆です。家族が祈る時、その絆は保たれます。 夫が妻のために祈り、妻が夫のために祈る時、その絆は強められます。

そうです、結婚生活にはたくさんの困難がつきものです。仕事のこと、家計の苦しさ、子どもの問題など。しばしば、 夫と妻はいらいらしてけんかをすることもあります。結婚生活にはけんかはよくあることで、 お皿が飛ぶこともあるでしょう。でも、がっかりする必要はありません。人間とはこういうものです。 けんかしているその時よりも、愛が勝っているということが秘訣です。ですからわたしは夫婦にいつも言います。 けんかしたならば、仲直りしないでその日を終えてはいけませんと。いつもです! 夫婦が仲直りするのに国連に家に来てもらう必要はありません。小さな態度、優しい態度で十分なのです。 それで終わりです。また明日!明日、また新しく始めればいいのです。人生とはこういうものです。 一緒に生きたいという勇気をもって、前進していくのです。これは偉大です。素晴らしいことです。 これが結婚の素晴らしさです。わたしたちは結婚を守り、子どもたちを守っていかなくてはなりません。

結婚生活を助ける秘訣を、わたしは前にもこの広場で言いました。それは家でいつも言わなくてはならない3つの言葉です 。「いいですか?」「ありがとう」「ごめんなさい」の3つの魔法の言葉です。「いいですか」。 夫婦生活にも押し付けがましさがないようにするための言葉です。「ちょっといいですか、どう思いますか?」 許可を求めるのです。「ありがとう」。相手に感謝します。わたしのためにしてくれたことに感謝します、 これに感謝します。感謝するとはなんと美しいことでしょう。さて、わたしたちは皆過ちを犯すものですから、 この言いづらい言葉を言わなくてはなりません。「ごめんなさい」。

この3つの言葉「いいです か?」「ありがとう」「ごめんなさい」と、夫婦が互いに祈り合うこと、また一日の終わりに仲直りすることで、 結婚生活は続いていくでしょう。3つの魔法の言葉、お祈りと、いつも仲直りすることです。 主が皆さんを祝福してくださいますように。そして、どうかわたしのために祈ってください。

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