中絶後のヒーリングの広め方

Reardon, David (リアドン・デビッド)
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中絶をした人々と、中絶体験について語り合わなければ、ヒーリングを世に広めることができないというわけではありません。相手が中絶経験者であるかどうか知る必要もないし、正式に訓練を受けたカウンセラーや、中絶後の問題についての専門家でなければならないわけでもないのです。

必要なのは、後に述べる簡単な三段階方式を知って、友人や家族をさりげなく中絶後のヒーリングの問題に導くことだけです。この方法は、過去の中絶体験をあなたに話したことのある人や、話してはいないが過去の体験に苦しんでいるのではないかと思われる人に、また、ごく普通の会話においても用いることができます。例えば、仕事先の昼休みで、5人や6人の同僚と一緒にいる時でもよいのです。中絶に関する話題が出た時、すかさずこの方法で話を進めることが大切です。

いずれにしても、目的は、世の中にヒーリングの種をまいて徐々に広めようとするものであり、あなた一人で完璧にいやしを行おうとするものではありません。それをするにはおそらく、必要な専門的知識をお持ちでないでしょうから。けれども、この方法によって、いやしの障害となっているものを取り除くことができるのです。

では、その三段階方式を説明しましょう。会話の中で、ごく自然に次の三つのポイントを伝えて下さい。(1)中絶問題について、なぜ中絶を選ぶのか、そしてそれがどう影響するのかということを含めて、新たに理解が深まったことを告げる。(2)中絶をした男女が、他人から非難されるのではないかというプレッシャーに常に悩まされていることに気づき、彼らに同情を感じると言う。(3)過去の中絶体験を恥じて隠すことから解放される新しいプログラムがあると聞いたと告げる。

以上、誰にでも理解でき、実行できることです。三つのポイントをさらに簡単にまとめると、(1)新しい理解の伝達、(2)同情の表明、(3)救済及びヒーリングのための新しいプログラムの存在の伝達となります。

このとき、相手が過去に中絶をしたことを認めさせることは、必ずしも必要ではありません。そのようなことはいらぬ詮索とうつり、かえって逆効果でしょう。通常の会話では、上に述べた三つのポイントを伝えるだけで十分です。

最も簡単な例として、次のような言い方が考えられます。「ある記事を読んで、どうして人は中絶をするのかということについて、新たな見方をするようになったわ。以前は、中絶をする人がどんなに大きなプレッシャーを感じているか気がついていなかった。それに中絶してからも、他人にいつも非難されているように感じて、そのせいでなかなか心の傷から立ち直ることができないということも知らなかった。中絶による心の傷から立ち直るのに、女性は平均して10年もかかるということを知っていた?幸い、今はそういった問題を抱えた男女のための新しいプログラムがあるそうなのよ。」

こうして、ヒーリングの種をまくことができました。もし、誰かがより詳しい情報を求めたら、この文を渡してもいいし、あなたが知っていることをもっと教えてあげてもいいでしょう。いずれにしても、あなたは種をまくことには成功したのです。話を聞いた中絶経験者は、あなたが自分の気持ちをわかってくれる人であり、さらに、心の傷をいやす方法を知っているかも知れないと認識しているのです。

理解と同情と希望、この三つのキーワードをどうかくれぐれも忘れないようにして下さい。第一段階では、理解を表明して相手の立場を思いやる。第二段階では、同情を表して、相手の気持ちを和らげる。第三段階では、希望を与え、元気づける。

中絶をした人もそうでない人も、中絶後の問題について今よりもっと理解と同情を深め、明るい展望を持つことができれば、心の傷を抱える人がいやされる環境を作り上げることができると思います。

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