目に見えないトレンド:状況が生命の質を決める

Novotny, Jerry (OMI) (ノボトニー・ジェリー )
Fighting For the Culture Of Life
英語原文Invisible Trend: Circumstances Dictate the Quality of Life
2014年6月13日掲載
許可を得て複製

死の文化となれば、法律は手段を選ばないだろう。法律では、胎児、末期患者、 高齢者などが使い捨ての物体として扱われている。そんな法律の下では、状況によって生命の質、 生きて愛情あるケアを受ける価値のある人、あるいはその価値がない人が決められる。最近では、ケーシー・ ケイスンの問題に関わる騒乱と混乱がある。裁判所は食事と水を与え、終末期のケアを行うことと「生命維持」 との違いについて国民に間違った考えを信じ込ませている。これでも控えめに言っているのだから、恐ろしいことである。

ホスピス患者協会の設立者であるロン・パンザーは次のように述べている。「報道では『生命維持』 が中止されたと言っているが、フロリダサンコーストのホスピスでテリー・ シャイボを死に至らしめたときも公然と同様の欺瞞的な言葉が使われた。ケイシー・ケイサムの事件では「生命維持」 は行われておらず、テリーの事件でも同じである。食物と水の提供を行ったのである。 患者に食物と水を与えることは通常の基本的なケアであり、「生命維持」ではない。さもなければ、 毎日飲食する私たちはみんな「生命維持」を受けていることになる。これを「生命維持」と呼ぶのはばかげている!」

早い話が、ケイシー・ケイサムに対するケアには娘のケリーと継母ジーンとの家庭内の確執が絡んでいた。 騒乱は判事が継母ではなく、 ケイシーが最初の結婚で設けた3人の子どもの1人であるケリーを彼の治療の責任者に任命したことから始まった。 ケイシーの34歳の妻であるジーンは食物と水の提供を止めることに反対した。 彼女は夫への食物や水の供給再開を判事に嘆願した。 判事は月曜日にケイシーに対して飲食物の提供やその他のケアを行うよう命令したが、 水曜日には82歳の父親への飲食物の提供や医薬品の投与を中止するというケリーの希望を支持する形でその命令を覆した 。

ケイシーにとって不幸だったのは、レビー小体型認知症という認知症を患っていたことである。 彼が前の週に入院したもともとの理由は褥瘡の感染だった。

裁判所が社会的弱者の抹殺を正当化するという危険な展開が広がり続けている。本当に裁判所には、誰が生き、 誰が死ぬかを状況から判断し、生死を決定する権利があるのだろうか?人々はあらかじめ検討・計画し、 多くは家族の支持を得ることで、安楽死を賢明な形で実行することを合理化しようとし始めている。 死の文化は私たちに誰が生き、誰が死ぬかについての決断を認めている。こうした考え方が社会に浸透するのは必然である 。弱者の安楽死を認めたことでそうした事態が起こった例として、ベルギーが挙げられる。

Life Issues Instituteのブラッドリー・マテスは「Embrace the Journey(人生という旅を受け入れること)」を提案している。私たちは死について考えることを嫌がるが、 誠実な人間として人生の終わりという問題について教育を受け、病気になった、 または衰弱した愛する人への医療に対して信仰心に基づいた判断ができるようにしなければならない。ブラッドリーは、 私たちにはいつか自分自身や愛する人が生死のふちをさまよう可能性があることを教育する義務があると述べている。

ロン・パンザーは当然とも言える疑問を投げかけている。アルツハイマーなどの認知症患者の入院が急増し、 その認知症が原因で死ぬものと思われているのはなぜだろうか? 数十年前までは本来の原因で死が訪れるまでこうした認知症患者の面倒を見ていたのに?

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