モーニング・アフター・ピル

テレサ・C・メナート医学博士
本人の許可を得て複写
英語原文より翻訳: www.lifeissues.net

一体どのような薬なのか?

モーニング・アフター・ピル(現在、プリベン緊急避妊薬セットとして販売されている)は、単に性行為前ではなく性行為後に服用するという受胎調節用のピルである。通常、性行為後72時間以内に2錠服用し、その12時間後にさらに2錠服用する。ここ数年これらのピルはレイプ被害者に緊急処置室で処方されてきた。プリベンが一般にも入手し易くなるよう、目下のところ著しいマーケティング努力が施されている。

どのように作用するのか?

作用についてはいくつかの可能性がある。排卵を遅らせたり、精子や卵子の働きを損なわせるなどして、受胎を阻止する。性交後12時間から2日後位までの間であればいつでも受胎する可能性はあるので、薬を事後すぐに、また、女性の適切な周期の間に服用すれば、上記のメカニズムが働く可能性が高い。もう一つのメカニズムは、子宮の働きに変化を与え、万が一受胎していたとしても胎児が着床しづらい状況をつくる。着床が阻止されれば、新しい生命はその時点で消滅してしまう。もしも既に受胎(受精)していたとすれば、このピルは後者のメカニズムでのみ有効となる。現在の技術では、この薬を服用する時点で女性が妊娠しているかしていないかを本人が知る手段はない。妊娠検査薬ではそこまでわからない。つまり、新しい生命が殺される危険性は常にある。

モーニング・アフター・ピルは堕胎薬(流産を人工的に起こさせる)なのか?

生命は受胎、あるいは受精したその瞬間から始まっている。モーニング・アフター・ピルは新しく誕生するはずの人間に死をもたらすものである。しかし、これらの用語、すなわち、受精、受胎と言う言葉を使うとき、注意が必要である。医療関係者の間では、妊娠は着床した時点で始まると定義されており、堕胎薬はその妊娠を阻止するものである。着床するのは受胎後5日から7日なので、着床を阻止する事によって新しい生命を絶つピルは、医療関係者による新たな定義では、「堕胎薬」とは呼ばないのである。

モーニング・アフター・ピルの効果はどの程度なのか?

この質問は判断が非常に難しい。なぜならば、性交を行なった時点でその女性か受精可能な周期になかったかも知れないからである。多くの場合、女性の体は妊娠不可能な周期にあり、妊娠していない可能性が高い。ただ一般的には、この薬によって妊娠の可能性を減少させる確率は75%程度と言われている。

副作用はあるのか?

もっとも起りがちな副作用は吐き気であり、これは50%の女性が経験している。続いて25%の女性が実際に嘔吐を経験した。それ以外の副作用としては、頭痛、胸の痛み、だるさ、下腹部の痛み、めまいなどがある。

今後はどのような薬が出て来るのか?

新たな「緊急避妊薬セット」が市場に出回ることが予想される。「Plan B」という、プロゲステロンのみが使われている「モーニング・アフター・ピル」のセットが近々発売されるであろう。この薬は、エストロゲンとプロゲステロンを配合した薬(Ovral、プリベン)よりも副作用が少ない。mifeprostone(RU−486という論議の的となっている中絶薬)も同様の用途で発売されるであろう。いずれの薬の使用も、着床を阻止する可能性があり、これはすでに始まったいのちを絶つことを意味する。


References

  1. The Medical Letter 40 (1038): 102-103, Oct. 23, 1998
  2. Hatcher R.A., Contraceptive Technology Ardent Media, Inc. New York, NY 1994 and 1998
  3. Glasier A., Emergency Postcoital Contraception, NEJM 337(15) 1058-1064; Oct 9, 1997

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