中絶後トラウマ・その事実は?

ダイアンヌ・アーヴィング医学博士
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英語原文より翻訳: www.lifeissues.net

ストットランド博士は最近の記事(JAMA, Oct. 21, 1992)で、中絶後トラウマは「神話」に過ぎず、実際には「どこにも存在しない」ことを論証しようと試みます。彼女はそこで、この件が満足に解決されるために、この分野ではもっと偏らずに、範囲を広げた、経験によって立証できる研究が必要であると書いています。

わたしは精神科専門医ではありませんが、かつては生物医学研究者でしたし、現在は哲学教授・生命倫理学研究者であると自認しています。ですから、ストットランド博士がこのようなトラウマを否定する理由を推測してみたいものです。それはつまり(わたしたちの多くが)中絶される存在の地位を否定することに原因があると信じます。しかし、こういう考え方によれば、(精神分析学がそれをどのような範疇に入れてしまおうとも)中絶後数年も経過してから経験する後悔を認めることに対しては批判的になります。ストットランド博士が「科学に基づいた医学文献でも、この問題を討議したい」と望んでいるのはいいことであると思います。しかし、その文献で何が「事実」であり、何が「神話」であるか研究する際、そこには真実で一貫した公平な努力がなくてはなりません。

現代人の多くは、中絶の事実を考える際、一部の科学者(と生命倫理学者)たちが書く文献に基づいて、人間の胎芽または胎児が人間ではない、もし人間であったとしてもそれはまだ人格ではないと確信しきっています。1 もし、どちらかが実際にそうであったとすれば、女性が子供を中絶するかしないかの決断は、先験的にかなり正当化され、「理にかなっている」ことになります。

ここ数年間、一部の生物医学文献でよく見かける壮大な科学的議論は、胎芽または胎児が得体の知れない小塊とか母胎組織のかけらでしかない、受精時には人間固有の全遺伝情報がまだ不在である、胎芽は奇形腫または胞虫状奇胎になり得るので「人間」ではない2 、5〜6日経過した胎芽の栄養胚葉層は誕生後に廃棄されるので、それはまだ人間ではない、全型発育能である細胞は、その一つ一つが後に人間個体として発達できる、また14日後でも双子になる可能性がある、だから初期胎芽は真の「個人」ではなく、まだ真の人間にはなっていない、3 完全な分化が14日後に完成される、4 真の「人格」は「脳誕生」つまり神経組織の形成、新皮質または脳全体を統合する体系ができるまで不在である5 、などです。

もし、このような「医学的事実」(そしてその他の同類項)が、本当に事実であるとすれば、十代の女の子とか若い女性たちだけでなく、彼女らのボーイフレンド、夫、両親、祖父母、司祭、牧師、カウンセラー、医師、看護婦、研究社、国会議員、最高裁判事、そして何と精神科医たちまでも、実は「神話」でしかなく、「存在もしないもの」でしかないこんな科学的主張に巻き込まれてしまうのはちょっと不思議です。たしかに科学の仮面をかぶったこのような情報は、少なくとも一時的には、初期の胎芽または胎児が人間でも人格でもなく、故に「問題のある状況の下で妊娠した女性」の自律的権利を考慮すれば、廃棄可能であり、取るに足らないものなのでしょう。運の悪いことに、これらの生物医学文献にある「科学的事実」はほとんど全部が不正確です。それなのに、ストットランド博士からは、これらの「神話」を、科学的正確さと医師・患者関係の名の下に、生物医学とか生命倫理文献から追放しようとする声を聞くことができません。なぜでしょうか?

本当の科学的事実を以下に述べます。胎芽が人間であるかどうかを決定するためには、どれでもいいからその胎芽細胞を一つ採取して顕微鏡下で染色体の数を数え、受精直後から開始される機能とか活動を観察すればいいのです。そうすれば、胎芽とか胎児が「得体の知れない小塊」とか、母胎組織のかけらなどでないことは経験的にすぐに分かります。精子にある23の染色体と卵子にある23の染色体が合体するとき、(人間固有の数と質である)46の染色体を備えた、新しく、かけがえのない、生きている個人が形成されます。6 これは胎芽が人間であることを意味するにもかかわらず、胎芽と胎児の染色体構成は両親のそれとは質的に異なります。つまり、胎芽の遺伝的同一性は父親または母親の組織に特有な遺伝的同一性とは異なるということです。ですから胎芽または胎児は人間であるだけでなく、母胎組織の得体の知れない小塊ではないことが科学的にも明白になります。

それだけではありません。胎芽は受精時にはすでに男か女であり、すぐに人間固有の酵素と蛋白質が形成され始め、また(キャベツとかキリンではなく)人間固有の組織と器官も形成されます。人間が持つことになる、または必要とするほとんどすべての遺伝情報は受精直後にもう存在しています。7 発達中に遺伝情報が増減したりすることはありません。ただし、ある情報の使用は、メチル化のようなメカニズムによって失われることにはなります。8

この最初の遺伝情報はその後人間として発達する際に、人間特有の細胞情報、組織、器官を決定づけながら「流れ落ち」ます。9 分化、10 (ごく普通のことである)全能性、胚形成過程のすべて、時としては双生児化も含めて、成長発達段階で必要とされるすべての遺伝情報はすでに存在しています。奇形腫と胞虫状奇胎のような存在は遺伝的に正常な胎芽から発達するのではなく、(例えば精子が卵子内に突入するときなどのように)始めの段階ですでに異常である胎芽から発達します。11 栄養膜層からのすべての細胞は出産後に廃棄されてしまうのではありません。卵黄嚢と尿嚢からの多くの細胞は初期の血液細胞とか、原初的腸管の原基として胎芽そのものに、また成人の場合は中央臍帯と血液として取り込まれます。12 双生児化は、例えば胎児内胎児とかシャム双生児としてなら14日後でも可能です。13 そして「脳死」と「脳誕生」、知覚性と自意識の間に証明可能な相似があるという科学的、生理学的根拠はありません。14 面白いことに、人間が完全に発達を遂げるには20年かかり、15 そして脳が完成して「理性的特徴」を示し始めるのは誕生後しばらく経過してからです。16

このように、感覚性とか理性的特徴に対する身体的「前提条件」に関する議論は、それ自体からして可能性からの議論になり、生理学的に単一細胞からなる人間受精卵自体の前提条件にかかってきます。もし感覚性または理性的特徴が人間に「人格」があるかないかの決めてになるのであれば、(わずかの例を挙げるだけでも)新生児、幼児、アルツハイマーとかパーキンソン病の患者、アルコール中毒患者、薬物中毒の人、精神障害者とか知能の遅れた人間、抑鬱症患者、意識不明の病人、対麻痺の患者なども(少なくとも一時的には―訳者)人間でないことになり、同じ理屈からして「廃棄処分」されても仕方がないことになりますから、気をつけなければなりません。

ですから、初期の胎芽と胎児が人間とか人格でないとする立場は、それ自体として科学的、医学的には「神話」に過ぎません。中絶後トラウマの「神話」に関するいい加減な情報と並んで、上述のように不正確な医学情報も、科学的に細密なプロによる吟味がなされなければなりません。それなのにいったい何人の医師とか精神科医が「(患者たちが)健康に関する事柄について正しい決定ができるように、(この)健全で科学的情報を提供する」ことを望んでいるのでしょうか?そのような医師が多いとは決して言えません。なぜでしょうか?

そうなんです。ストットランド博士が中絶についての悩みが、特にロー対ウェイド最高裁判決以来、急増していると報告していますが、そのとおりです。しかし、同博士によると、胎児を恣意的に処理する絶対的、自律的権利のある女性たちに、中絶を認めようとしない宗教的、個人的意見が押しつけられており、これは実際には見当違いである、というのです。さらに彼女は、これら中絶後トラウマに関する(宗教的・個人的な)理にかなわない主張は、医師と精神科医が医学的知識に基づいて「患者の最善の利益のために個々の患者のために忠告、代弁、治療する」役割を果たす際邪魔になっている、と含蓄的に言っています。

それなのに、ストットランド博士は自分が、妊婦とまだ生まれていない子供という二人の患者を目の前にしていることを認めようとしません。彼女はまだ生まれていない子供の最善の利益を考慮する必要を認めず、不正確な胎児学的事実に基づいて妊婦を指導します。従って、母親は自分の子供を中絶することに関して、決して正しい情報を踏まえて決定することができません。ですから、意味のある自律または情報に基づく同意は不可能になります。なぜでしょうか?

このような医師・患者関係がもたらし得る結果について考えてみましょう。ストットランド博士はもしかするとある種の個人的意見とか宗教的確信が、実際は(例えば胎芽も胎児も人間であるというような)非相対的、つまり客観的事実に基づいているかもしれないことを考慮しようとしません。そしておそらく中絶をしようとする女性は、その時点で、こういう事実を知らないし、また知ろうともしません。でもこのような女性も、後になってから、時としては中絶後何年も経過してから、正しい胎生学の知識を持つようになるものです。または2+2=4と同じく、間接的にほかの方法で事実を知ることになります。

以前は愚かしくも、自律的に自分の組織にできてしまった「得体の知れない小塊」であるぐらいに思っていた母親が(人種、性別、障害の有無、国籍、成長の度合いにかかわらず)すべての罪のない人間を尊敬するという宗教的確信に加えて、正しい胎生学の知識を持つようになれば、中絶後トラウマのように「傷になる」心理的障害を引き起こすことは、十分に考えられます。

もしその女性が中絶した自分の子供を胎児組織移植研究のためとか、胎芽研究のためとかに寄贈でもしていようものなら、彼女は、組織移植「治療」のため脳細胞が採取されたとき、また、「より大きな善」のために赤ちゃんを犠牲にする胎芽研究のため犠牲にされたとき、自分の胎児が死んでもいなかったし、痛み止めの麻酔をかけられていたわけでもなかったことに気づくかもしれません。これらの医学的「事実」はどのような現実的医師対患者のカウンセリング・セッション、両者の関係の中にも含まれていなければなりませんが、まだそのような気配はありません。なぜでしょうか?

中絶した女性は、女性の―その限りでは性別に関係なく―「純粋で絶対的自律」が「神話」でしかないことに次第に気づくようになるかもしれません。確かに、生命倫理の分野は最近その対話に取り組むようにはなっています。男女を問わず、だれであっても、条件が厳しかったからとか、間違いがあったからとかで、絶対的に何でも好き勝手に選択する権利はありません。わたしたちの選択は、逃れようもなく常に条件付きであり、常に結果を伴います。

最後に、「女性の問題」として認められるようになった事柄に関するストットランド博士の熱意に対して、わたしは敬意を表さなければなりません。わたし自身も職業を持つ女性ですし、女性が、重大で正当化できない乱用とか差別の対象になっていたことは百も承知です。でも、これは多くの女性がそれを「欲する」からという理由で、現在見られるようにすべてが「合理化」、合法化されることを認める、ということではありません。実に、究極的に言えば、中絶は女性に対する攻撃にほかなりません。この事実を女性が認めるのが早ければ早いほど、「問題をかかえた」女性には、医師と精神科医からもっと現実的で客観的立場に立ったカウンセリングが提供されるようになるでしょう。

最後にまとめますと、ストットランド博士には、生命倫理の文献からどの「事実」を選択して、掘り下げるかについて好き嫌いがあってはなりません。また「神話」でしかない事柄を「事実」として自分勝手に受け入れる際にはもう少しよく考えなければなりません。


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